【夏場所こぼれ話 中日~千秋楽】ダブチーを朝7個食べる親方 頼りになる炎鵬の話
「夏場所こぼれ話」の後編です。夏場所の大きな話題は大の里の優勝と横綱昇進でしたが、紙面やウェブ記事に載らなかった細かな話題もたくさんあります。
現場で拾ったこぼれ話を紹介します。後編は、中日から千秋楽まで。
大相撲
中日
JR両国駅西口を出ると、米沢龍さんが新弟子2人を連れていた。新弟子は新序出世披露があるため、部屋から一緒に来たそうだ。
午前11時から、相撲博物館での親方トークイベント。芝田山親方(元横綱大乃国)が登場。この日(5月18日)は先代師匠(元大関魁傑)の命日でもあり、先代の墓参りをしたという話も出た。
イベントの最後、来場者との質疑応答で、私の目の前に座っていた少年が「ミレービスケットのつかみ取りは復活しないんですか?」とまさかの質問をぶっ込んできた。率直に感じたことを質問するのは、すばらしいことだと思う。芝田山親方は「後ろの佐々木さんが、何か吹き込んだのかな?」と突っ込んできたが、私は入れ知恵なんてしてません。職務分掌、人事に関係する面もあるので、実はデリケートな話題でもあった。
朝日新聞社のN氏が昼過ぎに出勤。差し入れた崎陽軒のチャーハン弁当のおすそわけをまたもいただいてしまった。
尾車親方(元幕内琴恵光)が引退相撲のチケットを売っているところに、井筒親方(元幕内明瀬山)がいた。あれ、お二人はどういう関係でしたっけ?
「結構対戦があるんですよ」と井筒親方。すると尾車親方は「琴柏谷のころ、序二段の時から対戦があって、顔じゃないくら負けてます」。調べてみたら、尾車親方が4勝、井筒親方が6勝だった。
6日目の結びの一番、立ち合いの直前に、観客席から「ハッキヨイ」の野次にも似た声が飛んだ件、中村親方(元関脇嘉風)の見解を書いた記事がよく読まれた。ならば、その場にいた豊昇龍、玉鷲、木村庄之助、粂川審判長(元小結琴稲妻)に見解を聞こう。同僚と申し合わせた。
玉鷲関には前日の支度部屋で聞けた。行司部屋を訪ねて、庄之助さんの考えを聞いた。
ABEMAのブースをのぞくと、あかつさんが出番に備えてウォーミングアップをしていた。4月に水曜日のダウンタウンで放送された「素手原付チキンレース」について聞いた。
行司部屋の前で、式守輝乃典さんから「今場所ずっといますね?」と声をかけられた。さすが、よく見ている。
2日目に右目付近を負傷し、ばんそうこうで無理矢理、目をこじあけていた日翔志関のことが気になっていた。支度部屋で聞くと、まだ腫れていて検査ができないという。ケガをした時、どれだけ無理をするか。これはケースバイケースだと思うが、体を張って1勝でも多く挙げようとする姿勢には、どういうケースであれ迫力を感じる。
三田関と生田目関の勝敗が7日目までまったく同じになっている。この日も注視していると、またまた同じ。負けてしまったのでやや気が引けたが、生田目関にこの件を聞いた。本人たちは当然気づいており「やばいっす。気持ち悪い」と言っていた。
支度部屋で、嘉陽関の大銀杏を担当してる床鳴さんから、声をかけられた。「嘉陽の問題、出してましたよね? あれ、答えは何だったんですか」
3日目=火曜日に、ABEMA大相撲センター試験のコーナーで嘉陽関の問題を出した。
嘉陽が初土俵を踏んでから今年3月場所までの成績で最も勝率が高い曜日は何曜日でしょう?
答えは火曜でなく、木曜でした。
支度部屋で一山本関の話を、私を含め多くの報道陣が聞いていた。通路をふさぐかたちになってしまっていたため、まげを結っていた床島さんが「大関、通ります」と記者たちにそっと声かけしてくれた。そのおかげで、琴櫻関の動線を確保できた。
床島さんはいろんなところに目が届き、気がつく人だ。この人は最後まで支度部屋に残り、ごみ拾いや後片付けを必ずやっている。まさに床山さんの良心だ。
記者室では記事を書きながら、お菓子をつまむことが多い。上の写真は、同僚がもらってきた「MILO ENERGY CUBE」。これがやたらとうまい。海外旅行した方からのお土産らしく、調べてみたところ国内では売っていないようだ。どうにか手に入れられないか。
9日目
私は休み。かつて相撲記者は15日間休まずに働くことが当たり前だった。近年は、会社の指導により、本場所中でも必ず休みを入れる。自宅でABEMAとNHKを見た。
10日目
国技館内で荒磯親方(元関脇琴勇輝)に遭遇。マクドナルドの紙袋を持っていた。朝、ダブルチーズバーガーを7個食べたそうだ。これは毎日のルーティンらしく「6号線のマック、顔を覚えられちゃって、『いつもありがとうございます』って言われるんですよ」。
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1996年入社。特別編集委員室所属。これまでオリンピック、サッカー、大相撲などの取材を担当してきました。X(旧ツイッター)のアカウント@ichiro_SUMOで大相撲情報を発信中。著書に「稽古場物語」「関取になれなかった男たち」(いずれもベースボール・マガジン社)があります。
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