【初場所こぼれ話 初日~7日目】協議の時だけはタブレット端末を持ち込んではどうか

初場所もいろいろなことがありました。現地で取材した「こぼれ話」をお送りします。

まずは初日から7日目までをお届けします。

大相撲

「メンタルをやられます…」

初日

新年の初日なので早めに国技館入り。意外にも記者クラブ一番乗りだった。

初口は、旭富士-天昇山戦。いきなり序ノ口の優勝決定戦のような取組だ。お客さんたちも分かっているので、序ノ口とは思えない雰囲気になっている。ざっと数えたところ300人以上が観戦していた。力の入った相撲で、旭富士さんの勝ち。

天昇山(右)を攻める旭富士(撮影・鈴木正人)

天昇山(右)を攻める旭富士(撮影・鈴木正人)

初日は確認しなくてはいけないことが多い。

まず、新大関安青錦関の「安青錦弁当」は、まだ販売されていなかった。準備が間に合わず、5月の夏場所から販売予定。大関としての安青錦弁当は幻のままで、いきなり綱を締めた写真がパッケージになっているかもしれない。

お茶屋さん通りでは、顔見知りの出方さんにあいさつ。各茶屋の軒下の装飾は、場所ごとに替えていることを知った。1月は繭玉、5月は菖蒲、9月は紅葉。のれんの色もピンク、薄い青、エンジにしているそうだ。

九州場所で進展があった北の富士カレーのその後について、高崎親方(元幕内金開山)に聞いた。事情があって、開発は今、ストップしているとのこと。もう少し時間がかかりそうだ。

桐山親方(元関脇宝富士)と大山親方(元小結北勝富士)が、引退相撲チケットの手売りを始めていた。ビラを配っていた大山親方に聞くと「メンタルをやられます…」。ビラを配っても、全員が受け取ってくれるわけではなく、遠い目をして通り過ぎる人もいる。人気力士だった両親方だが、引退相撲で国技館を満員にするのは簡単でない。2人とも工夫をこらしているので、当日まではメディアとして何かお手伝いしたいと思っている。

観戦マナーについての取材も進めた。佐渡ケ嶽広報部長(元関脇琴ノ若)や九重審判部副部長(元大関千代大海)に話を聞いた。

キャプテン翼の化粧まわし

2日目

成人の日。定番ではあるが、二十歳の力士に思いを聞いた。彼らはこの日、地元で「二十歳のつどい」に参加することなく土俵に立っている。

キャプテン翼の化粧まわしについて、大島親方(元関脇旭天鵬)に聞いた。キャプテン翼のことは知ってはいたものの、本格的に興味を持ったのは大島部屋が葛飾区に移転してから。「南葛SCと一緒に企画をやるようになって、交流を重ねていった。サッカーって、見てたら90分は早い。高橋先生が部屋に何回か来て、いろんな人の協力でできあがった」。昨夏から話があり、九州の後援者が贈り主となって話題の化粧まわしができあがった。

午前11時から、親方トークショーに湊川親方(元大関貴景勝)が出演。注目力士の1人に藤ノ川関を挙げていた。「勝っても負けても館内を沸かせる。ケガが少し怖いけど、ああいう力士は勝っても負けても人の心を動かす。藤ノ川関の頑張りを見てほしい」。

初場所の番付発表の日は、伊勢ケ濱部屋の力士の改名が話題になった。それぞれの力士はどう考えているのか。きちんと聞いてみる必要があると考え、何日かかけて取材していった。

幕内後半戦で、際どい一番があった。安青錦-義ノ富士戦で物言いが付いた。ビデオ係を務めた親方2人と審判長に取材した。今場所はこの後も「体(たい)のあるなし」が話題になるとは思ってもいなかった。

義ノ富士(左)を首投げで破る安青錦(撮影・河田真司)

義ノ富士(左)を首投げで破る安青錦(撮影・河田真司)

「同体」の意味とは

3日目

大の里-宇良戦で物言いが付いた。高田川審判長(元関脇安芸乃島)に判断に至るまでの詳細を聞いた。ここでも、体のあるなしがポイントになった。

宇良(左)と大の里の一番は物言いが付き同体で取り直しとなる(撮影・宮地輝)

宇良(左)と大の里の一番は物言いが付き同体で取り直しとなる(撮影・宮地輝)

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スポーツ

佐々木一郎Ichiro Sasaki

Chiba

1996年入社。特別編集委員室所属。これまでオリンピック、サッカー、大相撲などの取材を担当してきました。X(旧ツイッター)のアカウント@ichiro_SUMOで大相撲情報を発信中。著書に「稽古場物語」「関取になれなかった男たち」(いずれもベースボール・マガジン社)があります。