【羽出山 新入幕会見全文】幕内で勝つための戦略、考え方、目標は?

日本相撲協会は12月22日、初場所の新番付を発表しました。26歳の羽出山(はつやま)が新入幕となり、東京・足立区の玉ノ井部屋で会見を開きました。

会見全文をお送りします。

大相撲



初場所での新入幕を決め、会見に臨む羽出山。左は玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

初場所での新入幕を決め、会見に臨む羽出山。左は玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

「幕内だけ意識していた」

―では、羽出山関の新入幕昇進会見を始めさせていただきます。あらためて、幕内昇進おめでとうございます。

羽出山ありがとうございます。

―今、番付表一番上にしこ名がありましたけれども、実感どうでしょうか

羽出山うれしいです。

―かなり目立つように

羽出山そうですね。文字が、大きくなったので、いろんな方が見つけやすくなったのでうれしいです。

初場所での新入幕を決め、番付表を手にする羽出山。左は玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

初場所での新入幕を決め、番付表を手にする羽出山。左は玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

―先場所の十両5枚目で11番というところで、幕内に上がれるかどうかっていうところ。今日はどういう形で昇進は伝えられましたか

羽出山もう、朝見て上がってたので、見て知った感じです。

―どんな気持ちで今日待ってましたか

羽出山もう上がりたいなっていう、それだけですね。

―成績的には上がれそうな感じでしたけれどもちょっと不安な部分は

羽出山そうですね。上の方が意外と混戦だったのでドキドキしながら今日を迎えました。

初場所での新入幕を決め、番付表を手にする羽出山。左は玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

初場所での新入幕を決め、番付表を手にする羽出山。左は玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

―ちょうど1年前に新十両の昇進で。丸1年で幕内昇進とした。これについてはどうでしょうか。

羽出山思ってたよりも早かったなと思います。

―そうですか。新十両昇進した時に、どのぐらいで幕内に上がりたいなっていうふうに思ってましたか

羽出山僕はもっと2、3年ぐらいかかるのかなと思ったんで。その割には、はい。

初場所での新入幕がきまり、笑顔をみせる羽出山(撮影・野上伸悟)

初場所での新入幕がきまり、笑顔をみせる羽出山(撮影・野上伸悟)

―昇進したこの1年、何が良くなって、この幕内昇進につながったと思いますか

羽出山新十両に上がって、最初の方は全然力負けとかもしてて、自分の思うような相撲が取れなかったんですけども、今年の後半になるにつれてどんどん前に出る力も少しずつついてきて、自分らしい相撲が取れるようになって、それで勝ち星も続いてきたので、そういった部分が良かったのかと思います。

―前に出る相撲が取れるようになった。どうしてでしょう

羽出山慣れもあるんだと思いますけど、普段、親方から言われてるようなことをずっと継続して、やってきたのがよかったかなと思います。

初場所での新入幕がきまり、笑顔をみせる羽出山(撮影・野上伸悟)

初場所での新入幕がきまり、笑顔をみせる羽出山(撮影・野上伸悟)

―先場所5枚目という番付でしたけれども。幕内っていうのは意識されていたんですか

羽出山幕内しか意識してませんでした。

―そうですか。もうこの場所で決めたいと

羽出山そうですね。

―優勝争いも最後、3人で優勝争い。優勝は、あまり意識は

羽出山優勝は別に意識してなかったです。

―先場所の11番ってのは、内容的にはどうだったでしょう

羽出山関取になって初めて11番勝つことができて、さらに自己最高位で11番勝ったっていうのは、かなり自信になりました。

―相撲内容はどうでした

羽出山負けた相撲はよくなかったんですけども、勝った相撲は前に出る相撲もあったり、得意の左からの相手を動かしてっていう相撲もあったのでよかったかなと思います。

初場所での新入幕を決め、番付表を手にする羽出山。左は玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

初場所での新入幕を決め、番付表を手にする羽出山。左は玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

―先場所は幕内でも取り組みが組まれました。しかも勝ちました。幕内の雰囲気ってのは肌で感じてどうでした

羽出山いや、あんまりまだ、さほど変わんなかったなって。1番しか取ってなかったので。

―新十両に上がった時は、下半身をかなりこう強化したことが新十両につながったとおっしゃってました。幕内に上がる上では、何かそういう体の変化とか稽古の変化とかっていうのはあったんでしょうか

羽出山どんどん新しい子が入ってきてくれて、自分より重い人と稽古するようになって、そういう人たちに重い人に当たるようになって、それがどんどん前へ出る力がついてきたなと思います。それのおかげで上がれたかなと思います。

―何かこの初場所ってのは、新十両もそうですし、新入幕、何かこう縁があるような感じです

羽出山そうですね、はい。

初場所での新入幕を決めた羽出山(撮影・野上伸悟)

初場所での新入幕を決めた羽出山(撮影・野上伸悟)

―今目指している相撲ってのは、どういう相撲を一番磨いていこうと思ってますか

羽出山自分自身、突き押し相撲なんで。立ち合いもろ手から一気に出れる相撲が一番理想としてるんですけども。なかなか多分、幕内の土俵じゃそんな相撲取らせてもらえないと思うので、もろ手で相手に圧力かけつつ、自分の得意な形になって前出る相撲心がけたいです。

―それは突っ張ってから中に入る

羽出山そうです。はい。

初場所での新入幕が決まり、部屋の力士と喜ぶ羽出山(右から2人目)(撮影・野上伸悟)

初場所での新入幕が決まり、部屋の力士と喜ぶ羽出山(右から2人目)(撮影・野上伸悟)


自分でやるタイプ

―師匠にうかがった後にまた。おめでとうございます。

玉ノ井親方(以下、師匠)ありがとうございます。

―十両丸1年での昇進についてはどうでしょうか

師匠そうですね。本人が言う通り早かったのかなと思いますけれども順調ですよね。

羽出山(手前)が初場所での新入幕を決め、会見で笑顔をみせる玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

羽出山(手前)が初場所での新入幕を決め、会見で笑顔をみせる玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

―師匠からご覧になって、この1年で力がついた部分はどういうところですか

師匠やっぱり前に出る圧力がこう、できたかなっていうのもありますし、最初やっぱりこう、力負けはかなりはしてたと思いますよね。力負けした時には何やらないといけないってのが基本に戻って、やっぱり四股、テッポウ、すり足ですか、そこに再度戻ってですね、やっぱり下半身の強化とかもそうですし、そういったところを重点的にやってきたのかなと思いますけどね。

初場所での新入幕を決め、会見する羽出山。左は玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

初場所での新入幕を決め、会見する羽出山。左は玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

―見てると感情をこう、あまり表に出さない感じで、気持ちの変化みたいなものはこの1年でそばでご覧になってどうですか

師匠でもどっちかっていうとこう淡々とこう、自分でこうやるタイプなので、やってる時にこう、色々とこっちからアドバイスをしてする時もありますし、稽古、その内容も見ながらですね、こういうとこはこうやって変えた方がいいとか、そういうとこを少しずつこう、話をしながらはやってますよね。でも、言わなくても自分で淡々とやりますから。そこらへんは別にこっちが指導するよりも、このやりたいようにこうやってるのかなっていうふうに思いますけど。

―体格的にも恵まれた体格です。新十両の時にもあと20キロぐらい太れるっておっしゃってました。その辺りはどうですか

師匠下の時もそうですけど、ちょっとやっぱりあんまり体が大きくなりすぎると、腰にもちょっと負担があって、ヘルニアもありますしね、いろんなものもあるので、それは多分本人が一番体のその部分的なことに関しては一番よくわかってるでしょうし、やっぱり本当にここ、また幕内での、さっきも言いましたけど、まだ1回しかとってないので、これから15日間、この幕内力士当たるとなると、それなりのね、やっぱり体作りとか、やっぱ重みっていうのもこう伝わってくると思うので、そこらへんはやっぱ肌で感じながら、本人がどこがこう足りないのか、どういうふうにこう稽古していったらいいのかっていうのは多分見つけていくのかなと思いますし、今まで自分もやってきた部分はアドバイスをしていきたいなと思いますけど。

羽出山(手前)が初場所での新入幕を決め、会見で笑顔をみせる玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

羽出山(手前)が初場所での新入幕を決め、会見で笑顔をみせる玉ノ井親方(撮影・野上伸悟)

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スポーツ

佐々木一郎Ichiro Sasaki

Chiba

1996年入社。特別編集委員室所属。これまでオリンピック、サッカー、大相撲などの取材を担当してきました。X(旧ツイッター)のアカウント@ichiro_SUMOで大相撲情報を発信中。著書に「稽古場物語」「関取になれなかった男たち」(いずれもベースボール・マガジン社)があります。