SGグランプリ直前コラムの最終回は、選ばれし18戦士が火花を散らすトライアルの総展望をお送りする。

注目はなんといっても賞金ランク1位・峰竜太(36=佐賀、写真)が、連覇を果たせるか。今年、これまでのSG7大会すべてで、初日ドリーム戦1枠に入った現役最強レーサー。昨年同様、トライアル(TR)2nd1枠からの発進で、連覇達成に突き進む。

<トライアル総展望>

賞金ランク上位6人がシードされ、3日目TR2ndから登場する。この6人の顔触れが、昨年から5人も入れ替わっている。唯一の例外が、ランク1位で進出してきた峰である。

今年の峰はSG若松オールスターを制覇。G1は九州地区選、びわこ周年を優勝し、SG7大会ですべて初日ドリーム戦1枠に選出された。各大会で選出基準が違い、そのハードルを1つ1つクリア。これこそ快挙だ。昨年は「インが弱い」といわれる平和島でファイナルを含め逃げ3本を決め、18年に続くグランプリ制覇を果たした。今年の舞台はインの強い住之江に戻った。初戦をインから逃げ切り、力強く連覇へ向かう。

峰を追う筆頭格は、浜野谷憲吾、白井英治のTR2nd組の2人だろう。ともにファイナル1枠を手にしながら苦杯をなめた経験を持ち、グランプリ制覇は悲願と言っていい。2nd組の他3人、平本真之、原田幸哉、桐生順平もエンジン次第で勝負強さを発揮する。

TR1st組からは、今年無冠も年末へ向け調子を上げてきた瓜生正義、唯一の地元勢である石野貴之を真っ先に挙げたい。さらに初出場の丸野一樹は、直前のBBCトーナメントで瓜生のイン戦を破った。この勢いは侮れない。【中川純】(おわり)