KEIRINグランプリで日本選手権、オールスターに続く3冠を狙った新田祐大のまくりは、わずかに届かなかった。

 肩で息をしながら山崎芳仁の元に駆け寄ると「(前を)見過ぎちゃいました。申し訳ないです」と、深々と頭を下げた。レースは山崎の「予言」通りに進んでいた。迷わずに前受けし、緩んだところでスパート。だが、浅井康太が内に潜り込んだことだけが誤算だった。浅井の動きに幻惑されてしまった。「ダービーの時と同じ感じになったと思ったんですけど…。来年もこの場所を目指して、優勝を確実につかみたい」。輪界の真の頂点へ、新田の戦いは来年も続く。