【野島成浩・こう成る こう成れ スペシャル】
◆12R:日本競輪選手会理事長杯 バンクを見渡すとコーナーが、まるで壁のようにそびえ立っている。
短走路だし、すごいスピードで駆け抜ける先行型が主役だろうな…。そうぶつぶつ妄想するそばから、地元群馬選手会の甲斐康昭支部長と中川拓也副支部長に「追い込み型がコーナーの上から、山おろしのように伸びてくることも多いですよ」とレクチャーを受けた。
それを聞けば、理事長杯は大穴レースに「成る」と確信。岩本俊介が郡司浩平の中団まくりを追って、最後はジェットコースターばりの勢いで強襲する。
岩本は松戸G3を5度も制したように短走路が大得意。「前橋はチャレンジ9連勝(08年9月)で特昇を決めた、いい思い出がある」と前橋愛も強い。
今やS級S班になったサクセスストーリーの原点で、その技術の粋を示す。自力か追い込み勝負か、メリハリが利くようになったのは、とある慣れから。レース中でもハンドルの握りを微妙に変え、さまざまな展開をしのぐようになった。
「目標を追うときはハンドルの先端を、スピードが乗ってからはハンドルが曲がっている部分を握る。これで力が自転車に伝わるようになった」
可動域が広い肩周りを柔軟に動かし、賞金ランク13位と、2年連続のKEIRINグランプリ(GP)出場へ可能性を残す位置をキープする。S班だけがはく「頑張った証し」と言う赤いパンツがなじむ。思いを現実にするために12Rは突き抜ける。
(7)-(3)(8)(1)(9)-(3)(8)(1)(9)の12点。






















