伊東競輪開設記念G3「椿賞争奪戦」が、21日から24日までの4日間で行われる。

【注目選手】

◆三谷竜生(32=奈良) G1・2つとGPを制した昨年の反動か、今年は年明けから低迷した。それでも、システム障害で2日も延びた松戸G3を制し、精神力の強さをアピール。続く寛仁親王牌の決勝では、逃げて村上博幸に約5年半ぶりのG1をプレゼントした。ここで完全復活を告げたい。

◆村上義弘(45=京都) 今年はほぼ年間を通して戦った。成績は宇都宮G3の優勝が目立つ程度で、G1とG2では決勝進出なし。とはいえ、目標がない時は往年をほうふつとさせる先行を見せるなど、闘志に衰えは全くない。過去に何度も連係している三谷竜生に食らい付き、存在感を示すか。

◆柴崎淳(33=三重) まさに今が旬だ。脇本雄太の番手で優勝できなかった昨年の競輪祭。雪辱を期した今年も準決敗退と不本意だったが、予選とシード競走で3連勝を果たすなど、充実を感じさせた。「来年こそ初タイトル」の強い気持ちを胸に、伊東バンクでも大暴れしてみせる。

◆渡辺雄太(25=静岡) 昨年は南関4車の結束で郡司浩平の先行に乗り、地元G3初優勝を果たした。今年はサマーナイトFで村上博幸から8分の1厘差の準優勝、日本選手権で決勝5着などG戦線で活躍。郡司と並ぶ南関の柱に成長した。強烈な地足を武器に別線をねじ伏せ、連覇を目指す。

◆武田豊樹(45=茨城) 今年も昨年に続いて落車に苦しめられた。終盤の寛仁親王牌、競輪祭には出場さえできず、S班から無念の陥落。復帰を目指してリハビリ、練習に必死に取り組んでいる最中だ。全プロ記念SPR賞(16年)を制した実績のある走路で、ファンの期待に応えたい。

◆木暮安由(34=群馬) 悲願まで、あと1歩の1年だった。高松宮記念杯(8着)、寛仁親王牌(6着)、競輪祭(5着)と、G1で3度の決勝進出。もう少しだけ勇気があれば、タイトルが取れていたかもしれない。能力の高さは証明済み。この伊東を制し、来年の飛躍へのきっかけをつかむ。

◆菅田壱道(33=宮城) 年々その存在感は増している。今年は日本選手権で決勝3着と表彰台に上がり、オールスター決勝(9着)は先行して北日本ワンツーに貢献。断食を取り入れたことで、鋼の肉体を得ることができた。あっせんが止まった10、11月の憂さを、ここで晴らせるか。

◆岩本俊介(35=千葉) 徹底した体調管理で昨年後半から徐々に調子を上げ、現在絶好調だ。競輪祭2予Aでは打鐘から先行し、清水裕友と激しいもがき合いを演じた。続く別府G3も2走でバックを取る果敢な攻めを見せ、準優勝と善戦。練習仲間の中村浩士を連れ、再び積極的に風を切る。

◆中村浩士(41=千葉) オールスターで決勝進出(8着)するなど堅実な走りが光る。10月の地元松戸G3ではシステム障害で2日間順延する中、支部長として全選手の精神的な柱になった。地元地区では特に気合が入るタイプ。同県の岩本俊介や渡辺雄太を援護しながら鋭脚を発揮したい。

◆原田研太朗(29=徳島) ギリギリまでGP出場権を争った昨年に比べると不本意な1年だった。G1決勝は日本選手権(7着)のみ。それでも清水裕友、松浦悠士、太田竜馬ら中四国の仲間の活躍が、刺激にならないわけはない。出走回数が多く走り慣れた伊東で、必殺のまくりを繰り出す。