3日目は、2予5個レースがメイン。「競輪黙示録」スペシャルの松井律は、7Rから好調な石原颯(26=香川)を激推しした。

117期のスピード出世といえば、寺崎浩平、山口拳矢、町田太我、石原颯の4人だ。レースでバチバチにやり合っても、自転車を降りれば、学生ノリが抜けない同期生に戻れる。

石原は22年に極度のスランプに陥り、G1戦線の蚊帳の外に置かれた。その間に、山口はタイトルホルダーになり、寺崎も近畿の先頭で旋風を巻き起こした。

「落車が続いてやる気がなくなって、練習量も落ちた。でも、99点まで落ちたときに、これは1度失格したらA級やん! と、われに返ったんです」

ワットバイクを練習に取り入れ、昼夜を問わず体を追い込んだ。山口は「あんな不細工な乗り方なのに、ダッシュもあって、長い距離も踏めるのがスゴい」とイジりつつも、石原の素質を認めている。

流れを取り戻すと、人生も動き始めた。昨年は第1子となる長女が誕生。シャイな男もこの話になると、順を緩める。「最近は立てるようになって超かわいい。夜泣きもしなかった。親孝行なんです。あと22年は頑張らないと」。守るものができた今、もうモチベーションが下がることはない。

F1戦で安定感が際立ち、何よりプレッシャーに強い。「僕は挑戦者の立場より、相手を見下ろして戦える方が得意。だから、もっと上に行きたいですね」。昨年のダービーは準決勝止まり。今年はさらに一段高いステージを目指す。

「2予はカマせたら僕の勝ち」。この言葉を信じる。松本との(1)=(9)から3着は総流しで14点。