競輪界に衝撃のニュースが走った。大塚健一郎さん(48=大分)が現役引退を表明。3月の小野俊之さんに続き、別府の看板選手がバンクを去った。
G1制覇こそないものの、12度の決勝進出は堂々のキャリアだが「失格、落車は俺が日本一やろ(笑い)」と自虐ネタにするように、恐怖心とは無縁のファイター。その大塚が「復帰したとしても、今までと同じ自分の走りができるのか。そう考えると、自転車に乗るのが怖くなった…」と本心を打ち明けた。飽くなき勝利へのこだわりは、応援してくれるファンの車券に貢献するため。その期待に応えることができないかも…というジレンマが、引退への引き金となった。「最後が(昨年11月奈良2日目の)落車で終わってしまったので、ファンの前で走っている姿を見せることができなくて申し訳ない」と話すのも、誠実に競輪に向き合ってきた責任感の表れだろう。
大塚と記者は同い年で酒好きとあって、プライベートでの交流も少なくなかった。都町(大分市の歓楽街)を蛇行しながら帰路につく背中を見送ったこともある。賞金の入ったキャリーバッグをタクシーのトランクに忘れたまま飲みに行き、慌てて探し回ったのも、いい思い出だ。
記録よりも、記憶に残る男。大塚健一郎というブランドを築き上げて駆け抜けた27年間。本当にお疲れ様でした。これからは車券も買えるし、一緒に競輪談議に花を咲かせようぜ!























