デビュー丸9年で初優出したと思ったら、なんと猛烈パワーで初優勝まで成し遂げた。

 

深尾巴恵(31=群馬)が優勝戦、2コースからトップスタートのコンマ05を決め、イン赤羽克也に対して強ツケマイを敢行。差した山谷央がバックやや先行したが、猛烈に伸びた深尾が2Mで再び握りマイ。山谷を見事にかわして、悲願の初優勝を決めた。ウイニングランでは、ファンから祝福の歓声に控えめながら手を振って応えた。

優出を果たした直後のインタビューで「足は広瀬すず級にいいです」とコメントしていたが、言葉通りの快速仕上げで結果を出した。

平和島場内で流れた優勝選手インタビューでは優勝トロフィー、初優勝の目録贈呈に「コングラッチュレーション!」と英語で祝福されると、「サンキュー ベリーマッチ!」と英語で返すシーンも。「1周1Mは、行くかぁ! って感じでいきました。私はテクニックがないので、これは行くしかないと」。山谷を握りマイで沈めた1周2Mは「スタート展示から感じが良くて、(転覆で)こけない! と思って全速でいきました。今が一番、私好みでいいと思います」と駆る16号機を信頼し、調整を続けた結果が、初Vの原動力となった。

初優勝の感想は「なんか、元気な走りができたと思います」。今後の目標は「過去10走の1枠を全部1着にすること」だそう。初優勝を飾ったことで、明日26日が投票締め切りのG2第8回レディースオールスター(びわこ=来年2月20日開幕)の投票が17日時点で14位だった深尾の順位爆上がりも予想される。今後、さらに強くなって大きな舞台で戦う深尾の活躍が楽しみだ。