迫りくる重圧、不安を勇気に変えた。浜田亜理沙(35=埼玉)がインからコンマ15のトップスタートを踏み込み、1周1Mは丁寧に、きれいに先マイ。ライバルたちに全く見せ場を作らせなかった。「スタートが苦手なので絶対に行くつもりでした。冷静にターンができた。旦那(中田竜太)がクラシック(出場)を決めていたので絶対に出たかった」。初出場、常々苦手に挙げるインコースの緊張感も克服。力強く自らの殻を破った。
ゴールでのアクションはなく、表彰セレモニーも終始、穏やかな笑み。「お客さんが多くて実感しました。ティアラは重かった」と勝利をかみしめた。ただし、ピットに引き揚げた時、数々の先輩や後輩が祝福。結婚前に在籍した広島支部の大先輩、角ひとみとハグした時には「うるっと来ました」と涙がこみ上げた。目を真っ赤にした角は「よく頑張った。インが苦手だし数々フライングもしてきたからね…」と喜び、声を震わせた。
水面との縁も支えだった。17年2月から22年5月まで優勝戦を32連敗。その連敗をストップし、通算4度目Vを飾ったのが多摩川だった。しかも今回は区切りの通算500勝。「きっかけをくれる水面。優勝した時もペラは合ってなかった。(相性を)すごく実感した」。その後にポンポンと優勝を重ねる転機になった。
初出場どころかプレミアムG1初制覇。24年3月の戸田クラシックの権利も獲得し、次々に目標を上方修正した。「(23年は)12人に出ることが目標でした。毎年1個ずつ目標を作っていて。SGを出られるので次は…。SG1着、水神祭ができることを目標にします」。定評のあったターンに、勝負度胸も鍛えられた。24年は、たつ年の年女。史上4組目の夫婦SG出場が待つ1年を、昇竜イヤーとする。





















