選抜5Rは119期の機動型3人が、激しく火花を散らした。ただ1人S級1班の吉田有希(22=茨城)を筆頭に、今期からS級に昇格した田村大(26=宮崎)上遠野拓馬(30=宮城)が、それぞれラインの先頭で意地をぶつけ合った。

初手を取ったのは上遠野。2周前から田村も主導権取りに動くと、すかさず突っ張り先行に出た。上遠野は「あそこでスイッチが入ってしまった。1度、田村を出そうと思ったが、止まらなかった」と本能のままに駆け出した。

すると、打鐘過ぎ3角から、8番手に構えていた吉田が猛ダッシュ。そのまま先頭に立って逃げ切った。その後位から、主導権取りに失敗した田村のまくりがさく裂。吉田に続いて2着に入り、3連単4万7910円の高配当を提供した。

会見場には吉田と田村が肩を並べて登場した。吉田は「学校(選手養成所)の時から僕らは『兄弟』って言われてましたから」とワンツー決着に、うれしそうな表情。田村も「生意気な後輩に…今日は勉強させてもらいました」と、やはりうれしそうにレースを振り返った。