日本サッカー協会は11月1日、ワールドカップ(W杯)カタール大会に臨む日本代表メンバー26人を発表する。森保一監督が「だいたい固まっている」という現在の候補メンバーの出身地を見ると、今季のJリーグ同様の勢力図が浮かび上がる。

9月のドイツ遠征メンバーに、けがなどで不参加だった板倉滉、浅野拓磨、大迫勇也を加えた計33人の出身地を調べると、J1で優勝を争う横浜と川崎Fが本拠地を置く神奈川県が最多7人。伊東純也、遠藤航、久保建英ら主力クラスが名を連ね、今季のJ1と同じく神奈川県勢の層の厚さが際立つ。過去の6大会では延べ7人の選出だったが、その合計人数に今回の1大会だけで並びそうな勢いだ。

一方、過去6大会で最多となる延べ26人のW杯日本代表を輩出してきた静岡県の候補メンバーは今年6月に初選出された伊藤洋輝だけ。伊藤が過去に在籍していた磐田は来季のJ2降格が決定し、清水も自動降格圏の17位に低迷。史上初の静岡県勢のダブル降格も現実味を帯びてきた。

9人が選ばれた98年フランス大会から6大会連続で複数人を送り出してきた「サッカー王国」としては寂しいが、守備的なポジションを複数こなす伊藤が一気に台頭したことで、7大会連続の記録は守られることになりそうだ。

【石川秀和】


<W杯カタール大会日本代表候補の出身地別人数>

神奈川(7人)伊東純也、遠藤航、久保建英、三笘薫、山根視来、田中碧、板倉滉

大阪(5人)南野拓実、守田英正、瀬古歩夢、前田大然、谷 晃生

三重(3人)旗手怜央、浅野拓磨、町野修斗

茨城(2人)上田綺世、中山雄太

東京(2人)権田修一、相馬勇紀

埼玉(2人)原口元気、川島永嗣

愛媛(2人)鎌田大地、長友佑都

米国(1人)シュミット・ダニエル

青森(1人)柴崎 岳

長野(1人)酒井宏樹

静岡(1人)伊藤洋輝

奈良(1人)古橋亨梧

兵庫(1人)堂安 律

福岡(1人)冨安健洋

長崎(1人)吉田麻也

熊本(1人)谷口彰悟

鹿児島(1人)大迫勇也


<過去6大会のW杯日本代表の出身地別延べ人数>

26人 静岡

11人 大阪

8人 兵庫

7人 東京都、神奈川

6人 千葉、埼玉

5人 愛媛、鹿児島

4人 滋賀、奈良、広島、ブラジル、

3人 群馬、山梨、三重、熊本

2人 岩手、宮城、茨城、新潟、富山、愛知、京都、和歌山、福岡、大分、長崎

1人 北海道、青森、島根、岡山、山口、宮崎

22年W杯日本代表の出身地別人数
22年W杯日本代表の出身地別人数