日本サッカー協会（JFA）は1日、都内で会見を開き、ワールドカップ（W杯）カタール大会（20日開幕）に臨む日本代表のメンバー26人を発表した。

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後ろのポジションはベテランが多く、前に若手が多いな。これは若いスタミナで最前線から走り回って守るための選考だね。ドイツとスペインをどう苦しめるかを考えたのかな。日本はある程度守備が安定しているから、さらに失点を防ぐためのメンバーだな。森保監督は守ってカウンターで、うまくはまれば1－0で逃げ切り、0－0でもいいと思ってるのだろう。でも先制点を与えてしまったら、反撃するのは難しいよ。

サプライズはまったくなかった。そもそも落ちてサプライズと思わせるほどのスター選手もいないけどね。かつてのカズや俊輔は落選してサッカーに興味がない人も驚いたけれど、今は選手の名前も知らないからね。FW大迫とMF原口が落ちたが驚きでもないし、会場でも声が上がらない。おとなしい会見だったな。

本田、香川、岡崎らの時代が終わって、これから新しい時代が始まる。若い攻撃陣でスター選手が出てこないと、今後の日本サッカーは氷河期を迎えると思うよ。サッカーはスター選手がいてこそ盛り上がるし、関心も寄せられる。サッカーを知らない人も注目するW杯で若い攻撃的な選手が出てこないと、どんどん興味は薄れる。低迷気味のJリーグ人気もさらに落ち込むだろう。

気になることが1つ。最近、会見でもそうだが、オレに対してもコスタリカ戦のことを聞く人がいない。そこは勝ち点3を取らないとなんにも始まらないだろう。98年W杯フランス大会でアルゼンチン、クロアチアにどう戦うかに集中して、結局最終戦の初出場ジャマイカにも負けて日本は3連敗で帰ってきた。

くれぐれも若い攻撃陣からニューヒーローが生まれて、コスタリカに勝って、残る2国にもなんとか勝ち点を稼いでほしい。暗い話題が多く、不景気も続くが、日本サッカー界にとっても正念場だよ。ヒーローが生まれて勝てば浮上する余地があるけれど、負けると沈んでしまうぞ。選ばれたW杯メンバー26人は、その自覚を持って戦ってくれよな。

（日刊スポーツ評論家）