清水エスパルス-ジュピロ磐田の静岡ダービーが7日、アイスタで開催されます。サッカーどころ静岡に本拠地を置くライバル同士の対戦(リーグ戦のみ)は今回で48度目。通算成績では、磐田の24勝6分け17敗です。順位に関係なく、互いのプライドを懸けた勝負はどちらに軍配が上がるのか-。勝敗も気になるところですが、私は清水の若手2人、MF金子翔太(23)とFW北川航也(22)に注目しています。

名付けて、清水の「KKコンビ」。2人は今季9得点ずつ挙げ、そろって2桁得点にリーチを懸けています。アシスト数ともに「5」で並んでおり、チームの攻撃を引っ張ってきました。ただ、意外にも2人のホットラインで今季得点したのは、3月の仙台戦と8月の浦和戦の2度だけ。両得点とも北川がアシストし、金子が得点しています。

両選手の記録に反して、2人のコンビネーションで得点した数は少ないですが、決して不仲というわけではありません。オフには合同で自主トレを行い、金子が北川を自宅に招いて料理を振る舞うことも。グラウンドでは互いに実力を認め合い、よきライバルとして高め合ってきました。

北川が「動きだすタイミングを見てくれている」と話せば、金子も「パスがほしい場所にいてくれる」。個人記録の更新も気になりますが、「チームの勝利が最優先」と口をそろえています。自己中心的にならず、チームのためにプレーする。好不調の波があっても、ぶれずにやってきた成果が今季の成績に表れているのだと思います。

ただ、清水では2人の日本人選手が同一シーズンに2桁得点を達成すれば、10年のFW岡崎慎司(32=レスター)とMF藤本淳吾(34=G大阪)以来8シーズンぶりの快挙になります。その記録が磐田との静岡ダービーで達成し、チームも勝利できれば、2人にとってもこれ以上ない喜びになるはずです。

欲を言えば、日本代表で活躍した岡崎と藤本のように、金子と北川も日の丸を背負う選手になってほしい。それだけのポテンシャルを秘めている2人には、今後のさらなる飛躍を期待しています。

◆神谷亮磨(かみや・りょうま)1985年(昭60)8月28日。静岡市清水区生まれ。幼稚園からサッカーを始め、高校は東海大静岡翔洋(旧東海大一)に進学。08年入社。ダービーのスコア予想は期待を込めて、清水が2-0で勝利。