J1サガン鳥栖が経営危機に直面しながらも、エコな“ユニホームマスク”寄付で地域貢献している。

全国から3000人が参加した。寄付も可能だったため、サポーターや企業などから手作りマスク5000枚超が提供された。いったん鳥栖が引き取った上で5月12日に、公益財団法人「佐賀未来創造基金」へ寄付された。

マスクは、すでに学童保育施設などに届けられたという。今後も子ども食堂やマスク不足の地域や団体などに届けられる予定で、同基金の山田健一郎代表理事(43)は「これまでも子ども支援は鳥栖としていた経緯がある。こういう状況でメンタル的に、鳥栖が好きな子どもたちの気持ちが明るくなった。ありがたいです」と感謝した。

今回のマスクは、ホームの記念試合で来場者に配布してきた、歴代の特別仕様ユニホーム(15種類)の生地を再利用したオリジナルのもの。公式サイトを通じ「私たちに今できること。みんなで『愛する人を守るために』行動しましょう」と呼びかけたユニーク企画だった。

19年度決算の20億円超の赤字で、クラブは危機にひんしているが、その中でも地域密着の活動を続け、クラブの存在意義を示した形となった。【菊川光一】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「サッカー現場発」)

鳥栖のユニホームを再利用したマスク(C)S.D.CO.,LTD.
鳥栖のユニホームを再利用したマスク(C)S.D.CO.,LTD.