【ポルトアレグレ(ブラジル)20日=岡崎悠利】東京五輪世代が存在感を発揮した。FIFAランキング8位の強豪ウルグアイに2-2と引き分けた。

A代表で初先発となったMF三好康児(22=横浜)が衝撃の2得点を挙げ、最多15度の優勝を誇るウルグアイから勝ち点1を獲得。1次リーグ突破へ期待をふくらませて、24日(現地時間)の第3戦エクアドル戦に挑む。

   ◇   ◇   ◇

身長167センチの三好が、ウルグアイを翻弄(ほんろう)した。前半25分の先制点。MF柴崎岳から好パスを受けると、ドリブルでゴール前へ進入。「中の状況も見ながら」と、FW岡崎が走り込んでいるのも見えていた。自ら縦に切り込むと、角度のないところから利き足ではない右足でネット上部を揺らした。

布石があった。直前、三好は同じ右サイドから中に切り込んで得意の左足で狙い、枠外へ外していた。このシュートで左足をDFに意識付けることができていた。「(得点時は)相手が詰めてこなかったので打てるなと判断した」。左足を警戒して飛び込んでこないDFを見た瞬時の判断は「イメージ通り」の先制弾。完全アウェーの大歓声をかき消した。

「三好劇場」はここでは終わらない。前半32分にPKで追いつかれて迎えた後半14分。左からのクロスがGKにはじかれたところを誰よりも早く反応した。今度は得意の左足でダイレクトで合わせて押し込み、2度目のリードを奪った。いったん同点にされても「振り出しに戻っただけ。もう1回行こうとまとまっていた」と下を向かなかった。

衝撃の2ゴールでマン・オブ・ザ・マッチに選出された。「勝ち点1は最低限の部分。(勝ち点)3を取れる試合だった」と試合後、笑顔はなかった。早くから世界に目を向けて育った東京五輪世代。「こういう大会で結果を残すことは、実力の証明にはなる」と頼もしく言い切った。レアル・マドリードへの移籍が決まった18歳MF久保に注目が集まる中、主役の座をつかんだ。