五輪戦士は、何人が代表メンバーに入るか。日本サッカー協会(JFA)は、間もなくW杯アジア最終予選(9月2日オマーン代表、同7日中国代表)に臨む日本代表のメンバーを発表する。

4位に終わった東京五輪後、初となるA代表の試合。五輪代表の攻撃陣をけん引したMF久保建英、堂安律、ボランチとして全6試合にスタメン出場したMF田中碧、DF登録ながらMF、FWもこなす「ポリバレント」旗手怜央、過去にA代表に招集された経験を持つDF板倉滉、DF中山雄太、MF三好康児らの名前が注目される。オーバーエージ(OA)のDF吉田麻也、DF酒井宏樹、MF遠藤航を含めれば、多くの面々が、そのまま階段を上ることになる。

過去を振り返ってみる。直近の16年リオ五輪からは、2人(MF大島僚太、FW浅野拓磨)が大会後のA代表に選出。12年ロンドン五輪からはGK権田修一、DF吉田麻也(OA)、DF酒井高徳の3人がA代表に呼ばれた。08年北京五輪からは0人。04年アテネ五輪からはMF小野伸二(OA)の1人だけが招集された。

そう見ると、過去最多となる00年シドニー五輪の10人のすごさは明らか。DF森岡隆三(OA)、DF松田直樹、DF中沢佑二、MF三浦淳宏(OA)、MF中田英寿、MF明神智和、MF中村俊輔、MF稲本潤一、FW柳沢敦、FW高原直泰。個性あふれるタレント軍団が、五輪からA代表に加わった。

当時のシドニー五輪は、トルシエ監督がA代表も兼任していた。その時以来となる森保一監督による兼任体制。MF中田、MF中村、MF稲本ら「黄金の中盤」と呼ばれた時代から21年。時を経てMF久保、MF堂安らも、若くして負けず劣らずの存在感を示す。新時代のSAMURAI BLUEが、お披露目となる。【栗田尚樹】