日本協会は1日、日本代表MF板倉滉(24=シャルケ)がけがで離脱し、DF昌子源(28=G大阪)を追加招集すると発表した。2日に初戦を迎えるW杯アジア最終予選オマーン戦(パナスタ)と7日中国戦(ドーハ)が対象。

オマーン戦は既にDF冨安とMF守田の欠場が決まっており、MF南野拓実(26=リバプール)も故障欠場の可能性が高い。森保一監督(53)率いる日本は、W杯7大会連続出場へ嵐の船出となる。

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オマーンとの決戦前夜に日本は非常事態に陥った。東京五輪代表でセンターバック(CB)も兼務可能なボランチの板倉が、けがのため代表を離脱。追加招集されたのはこの夜、ルヴァン杯準々決勝でフル出場したCBの昌子だった。

この日夕方、日本の公式練習には板倉に加え、南野の姿もなかった。日本協会によると、板倉は右脚付け根、南野は左太ももに違和感を訴え、大阪府内の病院を受診。大事をとってホテルで静養に努めていた。

練習直前の公式会見で森保監督は「状態が100%ではない選手もいる。実際に海外から移動してきて時差、フィジカルの状態も100%か分からない」とし「(今後も)招集すべき選手が、この場に来られない場合があるかもしれない。最終予選は想定外のことが起こる」と、含みを持つ発言をしていた。

実際に冨安はアーセナル移籍の手続きのため、守田は試合3日前までにポルトガルから帰国できず、コロナ禍のルールでオマーン戦はともに欠場に。追い打ちをかけるように、2人の故障が明らかになった。

板倉が離脱したボランチは柴崎と遠藤の負担が増えるため、DF中山がカバーに回りそうだ。冨安不在のCBは吉田、植田、昌子、中山ら総動員で臨むしかない。予選で出場7試合連続得点中と絶好調だった南野が欠場すれば、原口、久保、堂安がカバーする。

今回招集した全24人のうち、オマーン戦は南野を含めれば22人で臨み、中国戦は冨安と守田が途中合流できる。「勝つという結果を残せるようにチーム一丸となって戦いたい」という森保ジャパンが、試練の開幕を迎える。【横田和幸】

○…W杯予選のため追加招集を求められれば、クラブは拒否できない。今後はボランチで追加が必要になれば、候補になるのは森保監督の元教え子の稲垣(名古屋)。3月の2次予選に出場し2得点。この日のルヴァン杯も1得点してフル出場するなど調子はいい。川辺(前広島)が今夏にスイスへ移籍し、国内の人材は豊富ではない。