<キリンチャレンジ杯:日本4-1パラグアイ>◇2日◇札幌ド

日本には鎌田がいる-。11月開幕のW杯カタール大会に出場する日本(FIFAランキング23位)が、南米予選で敗退したパラグアイ(同50位)に4-1で勝った。代表復帰したMF鎌田大地(25=アイントラハト・フランクフルト)が1得点1アシストと攻撃をけん引した。W杯アジア最終予選を終えて最初の国際親善試合で、所属クラブで欧州リーグ(EL)を制した「EL男」が躍動。6日には東京・国立競技場で王国ブラジル(同1位)と対戦する。

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鎌田の現在の欧州や日本代表での活躍は、両親の願いでもあった。「大地」の名前は、父幹雄さんが「世界で活躍してほしい」という思いを込め、88年ソウル五輪100メートル背泳ぎ金メダルの鈴木大地にあやかり授けられた。

中学へは身長150センチで入学したのに、3年間で約25センチも背が伸びた。急激に成長することで、体と感覚のバランスが取れない、クラムジーと呼ばれる現象に悩まされることもあった。G大阪ジュニアユースに所属した中学時代、腰や手を骨折し、ユースにも昇格できなかった。

だが、追い込まれても必ず逆転の人生をたどってきた。高校は東山(京都)に進み、決して得意ではなかったハードワークを身につけた。ただ、今でもフィジカルで勝負する選手ではなく、独特の身のこなしで欧州を舞台に活躍する。今年8月に迎える26歳の誕生日を前に、鎌田は完全に世界基準の男になった。【横田和幸】

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