「忍者ポーズ」は、手裏剣体験の従業員の一言から生まれた。W杯メンバーに追加招集された湘南ベルマーレFW町野修斗(23)が9日、神奈川・平塚市内で記者会見に臨み、代名詞の「忍者ポーズ」の誕生秘話を明かした。

きっかけは、昨年オフに地元の三重・伊賀に帰省した際。「伊賀城に行った時に、手裏剣体験をやって、ふざけて忍者ポーズをやって、右手を上にしていたら、めちゃくちゃ怒られた。その人が師匠になりました」と報道陣の笑いを誘った。

今季のリーグ戦から、得点後に「忍者ポーズ」を解禁。師匠の教え通り、左手を上にしている。師匠とは「手裏剣体験の男性従業員の方です。髪の毛は長かったです。連絡は取っていません」と笑った。「師匠に感謝したい」と言い、またまた会場を笑いに包んだ。 W杯メンバー入りしていたDF中山雄太(25=ハダースフィールド)が3日に右アキレス腱(けん)の手術で欠場が決定。代役候補として旗手怜央(セルティック)原口元気(ウニオン・ベルリン)らが候補として挙がっていた。森保一監督が7日にドーハへ出発する際「追加はDFとは限らない」と示唆していた通り、Jリーグで日本人最多の13得点を挙げ、前線からの守備も光るFWの町野に白羽の矢が立った。

町野は代表初招集された7月の東アジアE-1選手権で、3得点を挙げ、大会得点王に輝いた。左右どちらも精度の高いキックを持ち、身長185センチの高さを生かしたヘディングを武器に、今季リーグ戦でも2位の13得点をマークしていた。代名詞は得点後の「忍者ポーズ」。三重県の伊賀市にルーツを持つことから生まれた独自のゴールパフォーマンス。地元を大事にする若きストライカーは「世界でも浸透するようにしたい」と野望を抱いていた。

 

◆町野修斗(まちの・しゅうと)1999年(平11)9月30日生まれ、三重・伊賀市出身。ポジションはFW。履正社高2年で高校選抜に選ばれ、3年時に練習参加した横浜に加入。19年にJ3北九州に期限付き移籍し、1シーズンでJ2に昇格し完全移籍。32試合で7得点し20年に湘南移籍。今季は5月の川崎F戦で2戦連続2得点など活躍し7月の東アジアE-1選手権でA代表デビュー。185センチ、77キロ。利き足は右。