【ドーハ22日=佐藤成】絶好調男が日本を救う。サッカー日本代表(FIFAランキング17位)は、24日にAFCアジアカップ(アジア杯)カタール大会1次リーグ(L)第3戦で韓国人の申台龍(シン・テヨン)監督(53)率いるインドネシア(同146位)と対戦する。

日本は前日21日より10分長い25分間、練習を公開。ボール回しや3色に分かれたボールの奪い合いなどのトレーニングを行った。敗れたイラク戦で出番のなかったMF中村敬斗(23=スタッド・ランス)は、次戦出場試合に木村和司がマークした歴代最多の国際Aマッチ出場6試合連続得点の記録がかかる。圧倒的な決定力で、波に乗れないチームに勢いを与える。

中村の金髪が、再びアルスママスタジアムで輝く。初戦のベトナム戦でペナルティーエリア左角からスーパーミドル弾を沈めた会場で、再び迎えるインドネシア戦。「シュートを決めた時の感覚は残っているので。いい印象がありますね」。この日の全体練習後にも、同じ角度からシュート練習を繰り返し、感覚を確かめた。

快記録が並ぶ。ここまで、70年の上田忠彦以来54年ぶり2人目の代表デビューから6戦6発中。国際Aマッチ出場5試合連続得点は現在歴代2位で、木村和司の最多記録6試合に迫る。それでも本人は「あまり気にしてないです。まあ入る時は入るし、入らない時は入らないので。もちろん取れることに越したことはないんですけど」と無欲を強調する。

自身のゴールで日本の調子を取り戻す。チームは初戦ベトナム戦で一時リードを許すなど苦戦。第2戦のイラクには1点しか奪えずに力負けし、1次L首位突破の可能性が消滅した。そのイラク戦はベンチで見守ったが「ああいう雰囲気を感じられたのは、これからに生きるかな」と糧とした。17日の練習中に負った右すねの裂傷箇所はガーゼでカバー。「大丈夫です」と問題なさそうだ。

特長を最大限発揮してチームに貢献する。インドネシアは5バックで引いてくる可能性もあり「足元、足元にならず、裏に抜けることをちょっと意識しながらやりたい」とした上で、「ただゴール前が自分の武器でもある。そのクオリティーは試合で出せれば」と決意を込めた。中村の一撃で、チームに弾みをつける。

【アジア杯】1次リーグ日程・結果と順位表