16年リオデジャネイロ五輪を目指すU-21(21歳以下)日本代表の手倉森誠監督(46)が、6月のW杯ブラジル大会を視察する。A代表とは別行動で、単身で渡る。そのため、派遣する日本協会は交通の便や危険性に配慮し視察先を2都市に限定。同監督が過去に6回ブラジルを訪れたことがある経験も踏まえ、地理に明るいリオデジャネイロとサンパウロで1次リーグから視察することになった。

 試合だけでなく環境も確認する。「2年後、五輪があるのはリオ。そこを中心に回って会場の雰囲気を知っておけば、本大会のアドバンテージになる」。さらにサンパウロでは韓国-ベルギー戦があり「アジアの国が、1次リーグで海外の強国とどう戦うか見て、セントラル方式の五輪予選に生かしていきたい」と説明した。

 日本がC組を1位突破すれば、リオ会場の決勝トーナメント1回戦も視察できる。W杯後はA代表のコーチも兼務するため、2年後のリオだけでなく、4年後のロシアW杯も見据えた国際経験を積む狙いもある。

 U-21代表は6月上旬に、9月のアジア大会(韓国・仁川)に向けた合宿を行う。それが終わりしだい、ブラジルへ渡る。【木下淳】