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東京武藤15年初弾 代表ラインで決めた

試合後、スタンドにあいさつをする東京のFW武藤(左)、FW石川
試合後、スタンドにあいさつをする東京のFW武藤(左)、FW石川

<プレシーズンマッチ:福岡0-2東京>◇21日◇レベスタ

 東京の日本代表FW武藤嘉紀(22)が、15年初ゴールを決めた。J2福岡とのプレシーズンマッチにフル出場。後半17分にDF太田の左クロスをヘディングで入れた。代表としてアジア杯で幕を開けた15年、練習試合と公式戦を合わせて9試合目で初得点。FW前田とのアベック弾でチームは勝利した。昨季ブレークした男が、今季も沸かせそうだ。

 15年初ゴールは頭から生まれた。武藤は1点リードの後半17分。テンポよく回るボールを見ながら、狙いを定めていた。右からサイドチェンジし、森重の縦パスを太田がダイレクトで上げた左クロス。ボールの軌道に合わせニアサイドに飛び込み、頭で決めた。代表トリオによる流れるようなゴール。「こういう公式戦のような雰囲気でやれた。焦ってはいなかったけど、少しホッとした」。思わず笑みがこぼれた。

 文字通り、頭を使った1発だった。前半から左サイドを打開。太田の好クロスが何度もゴール前に入ってきた。しかし試合前から降る雨。ぬれたピッチに、ボールが滑っていた。だからハーフタイムに「低いボールだと滑るから上の(浮いた)方がいい」と太田に伝えていた。「ボールが最高でした」と先輩をたたえたが、試合の中で状況を見極め、順応していく力は、プロ1年目の昨季から身につけた武藤の武器でもある。

 本人は「全然気にしない」と話していたが、15年に入ってから代表、クラブでの実戦は8試合連続で無得点が続いていた。怒とうのシーズンを終え、つかの間のオフを過ごし1月はオーストラリアでアジア杯を戦った。急ピッチでピークまで持っていったが、東京に戻ると、始動からじっくりと体をつくっていた同僚たちに比べ、コンディションの差は感じていた。

 それでも「うまくいかない時期がない選手はいない。そういう中で落ち着いてやれていたことがよかったんだと思う」。焦りを抑え込みながら、チーム合流から3週間着実に仕上げていた結果が、ゴールという形につながった。加えて前田との2トップアベック弾。昨季、サッカー界をにぎわせた男は、今季も爆発の予感を漂わせている。【栗田成芳】

 [2015年2月22日9時41分 紙面から]








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