ハリルチルドレンのG大阪DF藤春広輝(26)がスピード対決を制する。2日、今日のホーム名古屋戦に向け、大阪・吹田市内で非公開調整を行った。J屈指のスピードを買われて代表入りした藤春は、同じく50メートルを5秒8で走る名古屋FW永井謙佑(26)にライバル心をあらわ。「マッチアップしたときは、負けたくない」と、すでに燃えていた。

 新たな目標ができた。性格は、マイペースで強気な発言はあまりしないタイプ。長谷川監督もひそかに「欲がないんで、代表定着したいとか、欲を出してほしい」と願っていたほどだ。しかし指揮官の心配は全く無用だった。チュニジア戦で代表デビューを果たし、大歓声の中何度も左サイドを駆け上がった26歳は「(代表の)ピッチで1回やるとまたやりたいと思うようになった。Jとは別物」。A代表定着への思いを膨らませていた。

 必死のアピールが続く。同ポジションにはインテル長友のほか、東京の太田ら強力なライバルがいる。「ガンバでも自分の持ち味を出していかないと。球際の強さ、プレッシャーもいけるところはいく。しっかりアシストもして(ライバルに)負けたくない」と力強い。3日、ハリルホジッチ監督が万博で視察の予定。日本代表最速男が特長を生かし、代表へと生き残る。【小杉舞】