浦和レッズが連敗を3で止め、8年ぶりの4連敗を免れた。3-3の後半ロスタイムにMF関根貴大(22)が鮮やかなドリブルで6人をかわし、決勝ゴールを決めた。前半で2点先取しながら3失点で逆転されるなど、9試合連続失点の守備に課題は残した。最近5年間では最低の8位での折り返し。後半戦で巻き返しとなるか。

 関根は迷わなかった。3-3の後半ロスタイム。中盤の左サイドで、得意のドリブルでマークを外すと、さらに2人の間を抜けた。「スピードに乗れた」と右斜めに前進しながら、さらに3人をかわす。ドリブル開始から約50メートル進んでペナルティーエリアに進入。「(DFの)スライディングもブロックも見えていた」。167センチの小柄な体を目いっぱいひねって右足で放ったシュートでゴール左隅を射抜いた。

 一時は逆転を許す苦しい時間帯もあった中、終盤でもドリブルのキレは落ちず驚異の6人抜き。小学6年の時にGKで出場した埼玉・鶴ケ島市の大会で、相手全員を抜いてゴールを決めたこともあるドリブラーは「今日は(自分で)いくという思いでやっていた」。初の後半ロスタイムでの得点を笑顔で振り返った。