浦和レッズは後半開始で交代枠3人を一気に使うペトロビッチ監督の積極策も実らず、アウェーで昇格組の北海道コンサドーレ札幌に0-2で完敗した。0-1の前半39分、DF槙野がピッチ中央付近で先制点を挙げたFW都倉と激突。立ち上がろうとした槙野の左足が都倉の顔面に当たり、一発退場となった。槙野は「レッドカードで大きく試合を変えてしまった」と唇をかんだ。

 不運は続く。ペトロビッチ監督は後半開始で交代枠をすべて使ったが、冒したリスクは凶と出た。交代出場のDF那須がわずか3分で左太もも裏を痛めて退いた。9人での戦いを強いられ、指揮官は「非常に痛い敗戦だが、受け止めて立ち上がらなければいけない」と冷静に話した。

 これでアウェーは5連敗。13試合連続失点は延長Vゴールが廃止された03年以降のクラブワースト記録に並んだ。進退問題が起きた5日の川崎F戦(1●4)後にペトロビッチ監督の全面サポートを明言した山道強化本部長から、この日は何の説明もなかった。淵田社長も監督についての言及はなし。次節は前回対戦で0-1で敗れ、失速が始まったとされる大宮とのさいたまダービーが待つ。【岡崎悠利】

 ▼ハーフタイムに3人交代 親善試合などではよく見られることだが、J1リーグ戦では06年10月29日の大分戦での鹿島(アウトゥオリ監督)以来、11年ぶり11度目。浦和は初。当然ながら過去の延べ10チームはいずれも前半でリードを許す苦しい展開で、逆転勝ちしたのは95年10月18日の横浜F戦での市原(現千葉、当時清雲栄純監督)のみ。引き分けに持ち込んだケースも1度もなく、これまで通算1勝9敗。