日テレ・ベレーザがリーグ最多32得点を誇る攻撃力で、今季唯一敗れていた2位INAC神戸を破って優勝した。

 前半39分、MF籾木結花(21)が鮮やかなループシュートを決めて先制した。相手最終ラインのパス交換にプレッシャーをかけてボールを奪うと、飛び出していたGKの頭上をフワリと越して、ゴール左隅に決めた。籾木は「(ゴールの枠内)ギリギリで危なかったけど入ってよかった。今シーズンはケガで主力選手がどんどん抜けてしまい厳しかったけど、チーム全員で力を合わせて優勝できた」と、今季7点目を笑顔で振り返った。

 貴重な追加点は、リーグ得点女王を独走するFW田中美南(23)が決めた。後半9分、ドリブルでゴール前の混戦を切り裂き、右足で今季13点目を奪った。「1-0で折り返して、追加点が大事だと思っていたので決められてよかった。コースを狙ってうまく打てた」と振り返った。残り2試合で、現在はリーグ唯一の2ケタ得点とあって、2年連続の得点女王も近づいているが「しっかりと気を引き締めないと足をすくわれるので、残りの試合でも決めたい」と、力強く話した。

 今季は2人で計20ゴールを挙げているが、森栄次監督も成長に目を細めた。「籾木にはチームの中心選手になってほしいと思って、今季から背番号を10番にして、その通りの活躍をしてくれた。以前は(153センチと)体が小さいので当たり負けすることも多かったけど、今年は練習から自分で仕掛けるようになった。田中も体が強くなった。しっかりと(ポストプレーで)収まるようになったし、ゴール前で粘ってシュートに持ち込める場面も増えた」と、優勝の大きな原動力となったと力説していた。