横浜FCのFWカズ(三浦知良、50)のJ1復帰はならなかった。ホーム最終戦でファジアーノ岡山と1-1で引き分け、勝ち点63の9位でJ1昇格プレーオフ進出の可能性が消えた。

 プレーオフ圏内の6位に入るには、この日の勝利が最低条件だったが、ロスタイム突入の後半47分にセットプレーからのこぼれ球を押し込まれた。ベンチスタートだったカズは、ウオーミングアップ場から戦況を見守り、厳しい表情を浮かべた。ピッチに立つことなくホーム最終戦を終え、「守りに入って逃げ切ろうとした中で入れられてしまった。まあ、力がここまでだったということ」と絞り出した。

 10月20日の町田戦、同28日の京都戦とリーグ終盤でリードしながらも追いつかれ、勝ち点を落としている。今季を象徴する結果に「今年はこういうゲームが多い。最後、大事なところで勝ちきれなかったことが、プレーオフに入れるか入れないかの差」と振り返った。51歳を迎える来季も現役選手としてピッチに立つ。クラブの北川浩史社長は、来週以降に契約更新について話し合うことを明かし、「ポジティブに考えている」と述べた。カズのJ1復帰への挑戦はまだ続く。

 ◆J1とJ2の入れ替え J1の下位3チームがJ2に自動降格し、J2の1位と2位がJ1に自動昇格。J2の3~6位が「J1昇格プレーオフ(PO)」で1枠を争う。同POは各1試合(90分)のトーナメント制。準決勝で3位と6位、4位と5位が対戦し、勝者が決勝に進出。引き分けの場合は年間順位の優位勢を確保するため、年間順位が上位が勝者となる。