J2ジェフユナイテッド千葉DF増嶋竜也(32)は、レンタル移籍元のJ1柏レイソルとの千葉ダービーに大敗し「悔しいです。前半、良い形で入れて理想的な展開もあった」と悔しがった。

 千葉市出身の増嶋にとって、フクダ電子アリーナがある蘇我は生まれ育った地元で、実家からも5分くらいで来ることが出来るという、リアルなホームのピッチで古巣との直接対決に臨んだ。「変な感じがしました。ジェフのサポーターも応援してくれるし、後ろからレイソルの応援を聞いていると、懐かしい思いもあった。でも、地元でやれたという喜びまでは…どうしても勝ちたかった」と複雑な心情をのぞかせた。

 後半1分に、柏の速いリスタートから先制を許した。ファン・エスナイデル監督も「ボールが動いていたし、オフサイドだったかもしれない。そういう意味では目を覚まして、起き上がって注意をして欲しい」と審判に疑問を呈したような、微妙なリスタートから失点し、そこから4失点と崩れた。増嶋は「最初の判定は難しかった部分はあったけれど、ああいうのをもうちょっと…。しっかり入りが良ければ、あんなズルズルいくことはなかった」と反省した。

 この日は、柏で11年から15年までともにプレーした、DF近藤直也主将(34)と、再び最終ラインでコンビを組んだ。「後半、失点してけが人が出て、1人少なくてバタバタしたけれど、前半はピンチもあったが良かった。ライン(コントロール)の部分だったり、1人がいったら1人がカバーしたり、つぶしに行く時のタイミングでは、つぶしにいけたし、体も張れた」と手応えを口にした。位置はセンターバックの左が増嶋、右が近藤だったが、柏時代は逆だったと聞かれ「サイドチェンジも、どんどんド2人で出来ていたし、今はスムーズに出来ていると思う」と語った。

 キャンプから無失点で来た中、4失点で敗れたが「個のあるチームだと、1人はがされるとシュートまで打たれる。キャンプではなかったシーン。強い相手だと、ちょっとしたシーンが失点に絡む。悔しいけど課題が見つかった」と前向きに捉えた。そして「いい部分もあったし、悪い部分もあった。しっかり修整すれば間違いなく良くなる。結果だけ見たら大敗しているように見えるけれど、間違いなく自信はついている」と前を向いた。【村上幸将】