清水エスパルスとジュビロ磐田は、静岡ダービーで勝ち点1を分け合った。互いに決定機を決めきれず、2011年5月28日以来、約7年ぶりのスコアレスドロー。清水はピンチの場面で粘りの守備を見せて、開幕戦以来の無失点。

 清水がしぶとく勝ち点1を積み上げた。後半は終始押し込まれ、守備の時間が続いた。同2分には、CKから磐田FW川又にヘディングで狙われたが、GK六反勇治(30)が好セーブで阻止。その後も劣勢の展開は変わらず、試合終了を迎えた。後半に限れば、シュート数は1-8。それでも、ヤン・ヨンソン監督(57)は「DFが協力しながら対応した。大きく崩されることはなかったと思います」と納得の表情を見せた。

 勝てた試合ではなかっただけに、守り切れたことは大きい。自陣に押し込まれても、相手ボール保持者へプレスをかけ続けた。エリア付近に入ったボールには複数人で囲い込み、効果的なシュートを打たせなかった。DFファン・ソッコ(28)も「みんなでハードワークをした結果です」。堅守速攻をベースに戦う今季を象徴する試合になった。

 昨季はリーグワースト3の54失点。今季は、大崩れしない守備の構築を最大のテーマにしている。MF竹内涼主将(27)も「苦しい時間でバラバラにならずにやれていることが、去年との違いだと思います」と強調した。あとはチャンスに決めるだけだ。【神谷亮磨】