川崎FのDF奈良竜樹(24)が、GKを務める珍事が起きた。

 0-2の後半24分、GKチョン・ソンリョンが浦和FWアンドリュー・ナバウトを危険なプレーで転倒させて退場。川崎Fはすでに3人の交代枠を使い切っていたため、フィールドプレーヤーがGKを務めなくてはならなくなった。

 鬼木監督はDF奈良をGK起用することを決断。DF車屋がGK用のユニホームとグローブを持っていくと、奈良は「俺?」と驚きつつも、ユニホームを着替えて奮闘した。

 直後のFKは直接ゴールを狙われたが、GK奈良は両手でキャッチ。その後も好セーブを見せる場面があり、DFラインのビルドアップにも加わるなど、ボールに触れるたびに場内から拍手を浴びた。

 試合はそのまま0-2で敗れたものの、GK奈良は6分間のロスタイムも含め、20分以上も無失点で乗り切った。

 試合後、鬼木監督は奈良のGK起用について「普段の雰囲気と、攻撃と守備のバランスを見て決めました」と説明した。