Jリーグで唯一、勝ち残っている鹿島アントラーズがクラブ史上初の決勝進出を決めた。

大岩剛監督は「後半のスタートの2失点が、自分たちで苦しくしてしまった。それでも選手がピッチの中で慌てず、しっかりと1つのベクトルで戦い続けた結果が、次のラウンドに進めることになったと思う」と選手をたたえた。

1-0で折り返した後半7分から、8分間で3点も失った。瞬く間に「差」をつけられた。だが「1-3になった時点でも、私自身は冷静でいられました。なぜなら、今季チームとして戦って行く中で、起こり得る全ての状況をしっかりと把握しようと、常に選手に話しかけてきた。(その選手が)1-3になっても慌てず、やれることを統一して、ピッチで表現できた。信頼している選手がまた一回り、ここで大きくなったんじゃないか」と話した。

2失点には反省すべきところがある。「後半から相手が2トップにして(投入した)大きい選手にロングボールでシンプルに放り込む戦術に変えた。自分たちが対応しきれない間に2失点してしまった。相手に合わせる…アジャストすることができなかったのが2失点につながった。後半最初の立ち上がりの2失点が痛かった。修正はベンチから伝えていたが、伝わりきれなかった」と振り返った。

それでも、2点を取り返した選手、チームのたくましさには、やはり目を見張った。

会見で、韓国人記者から勝因を聞かれた大岩監督は「第1戦も自分たちの試合の入り方の悪さから苦しい試合になってしまい、選手たちが状況をしっかり把握した中で、やるべきことを表現できた。今日も後半に逆転された中でも、選手がしっかりと立ち返るべきところ、やるべきところがはっきりと統一されたことで、同点に追いつけ、次に進めた。理由はそれに限ると思います。選手の一体感が相手の水原さんを上回ったと感じています」と答えた。