J3八戸に入団する仙台大GK金子優希(22)の会見が10日、宮城・柴田町の仙台大で行われた。同大から9年連続Jリーガー誕生となり「JFLから昇格して勢いのある八戸で、夢をかなえられてうれしい」と喜びを口にした。

鹿島ジュニアユース(JY)から鹿島学園を経て入学し、2年時にはデンソーカップ北海道・東北選抜に選ばれた。3年時は右足首のケガに苦しんだが4年時に復活。昨季の東北大学リーグ1部では14試合6失点の堅守を支え優勝に貢献した。仙台大・吉井秀邦監督(46)は「技術が高くセービングも速い。ハイボールへの対応も素晴らしい。足もとも強いので最後尾から攻撃を組み立てられる」と高い評価を与える。八戸の菅原康平取締役(30)は「戦術理解にたけていてコーチングも素晴らしい。八戸のGKといえば金子というくらいになってほしい」と大きな期待を寄せた。

184センチと近年大型化するGKの中では決して大きくないが、元スペイン代表イケル・カシージャス(37)を目標にしてきた。「自分と同じ体格で世界を舞台に活躍している。日本を代表するGKになって、世界に羽ばたければと思っている」と夢は大きい。仙台大出身の日本代表は元川崎F箕輪義信(42)のみ。吉井監督は「GKコーチがいない中で成長してきた。専門的な指導を受ければまだまだ伸びる。日本代表を目指してほしい」と大きな伸びしろに期待する。鹿島FW鈴木優磨(22)は鹿島JY時代の同僚。「一緒にやっていた選手が世界で活躍しているのは刺激になる」と、いずれは同じJ1での対決を目指す。【野上伸悟】