元日本代表の鳥栖DF岩下敬輔(32)が7日、鳥栖市内で行われた全体練習に参加し、新天地で守備の立て直しを請け負う覚悟を語った。

前々日の5日にJ2福岡から期限付き移籍が発表されたばかり。だが、清水やG大阪のJ1時代から知っている選手が多く、FWフェルナンドトーレス(34)ら主力とのボール回しでも笑顔が見られるなど、早くも溶け込んだ様子だった。

ヒョウ混じりの冷たい雨の中での練習になったが「(鳥栖から)力になってほしいという言葉をもらい、チャレンジしたいと思った。目に見える結果で応えたい」と熱かった。

鳥栖は主力DF3人が流出した影響もあり、J1開幕からルヴァン杯を含めて、現在、公式戦3連敗で計8失点中。守備崩壊が止まらない。特に手薄なCB補強が最優先で、J1での実績十分な岩下に白羽の矢を立てた。

G大阪時代など、過去のプレー映像を見たルイス・カレーラス監督(46)からは、直接「今までやってきたプレーを鳥栖で生かしてほしい。後ろでリーダーシップを発揮してもらいたい」とラブコールされ、移籍を決断した。

岩下は「いい意味でも悪い意味でもJリーグでやんちゃしてきたと理解している」と言い、激しいラフプレーが代名詞でもある。

一方で、鳥栖移籍にあたっては、鳥栖の厳格なルールに従い、髪の色を黒に戻した。ファンへのメッセージを問われ「暴れん坊の岩下です。でも年をとって丸くなりました。鳥栖の力になれるよう頑張ります」。おとなしい選手が多い鳥栖の“番長”として、存在感も発揮しそうだ。

早ければ10日の東京戦(味スタ)に先発し、堅守からトーレスら豪華攻撃陣をサポートする。【菊川光一】