神戸がMFルーカス・ポドルスキ(33)の今季初ゴールが誕生した。ホーム清水エスパルス戦の後半4分、MFアンドレス・イニエスタ(34)が仕掛けたチャンスで、ゴール前に詰めたポドルスキが左足で決めた。

元ドイツ代表はゴール後、四股を踏む相撲パフォーマンスを披露。2万2542人の観衆を盛り上げた。終盤の失点で1-1のドローに終わり3連勝を逃したが、世界トップの外国籍選手を中心に攻撃力は確実に増してきた。

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ごっつぁんです! 神戸MFポドルスキの今季初ゴールは、イニエスタにお膳立てされた。後半4分、ドリブルでエンドラインまで粘ったイニエスタが、右足アウトサイドで絶妙パス。相手DFが触ったこぼれ球に詰めたポドルスキが左足でズドン!

2人合わせて推定年俸約40億円。同じく先発のFWビジャは得点に絡んでいなかったため、“V・I・P”ではなく“I・Pライン”が生み出した美しいゴールだった。さらにポドルスキの相撲パフォーマンスに沸いた。

「相撲ファンだし、ゴールしたらやろうと決めていた」。日本の文化に興味津々のポドルスキは、知人を介して出会った相撲にはまった。大阪で開催中の大相撲春場所前に九重部屋へ“出げいこ”。元大関千代大海の九重親方に四股からみっちり指導された。さらに申し合いも行った真剣な1時間に、最初は「遊びに来たんでしょ」と思っていた親方らを驚かせたという。

ポドルスキは日本文化をリスペクトする姿勢でも感心させた。けいこまわしに関取が締める白まわしを出されたが「自分は新弟子」と断り、黒まわしでけいこしたという。オフだった14日には春場所を観戦。相撲パフォーマンスには、九重親方らへの感謝の気持ちも込められていた。

目前にしていた3連勝をミスによる失点で逃した。ポドルスキは「リードしている中での失点は残念。追加点を取れるチャンスもあったし、1-1で終わったのは課題。勝ち点で2ポイント失ったが、3になるようにしていきたい」。目指すJリーグの横綱へ、白星を積み重ねていくために、神戸の主将は気持ちを引き締めた。【実藤健一】