アビスパ福岡がホーム初勝利で今季2勝目を挙げ、最下位を脱出した。スコアレスで迎えた後半3分、MF石津大介(29)が自ら得たPKを決める今季1号で先制。同6分にはDF実藤友紀(30)が2点目を奪い、今季初の複数得点で突き放した。

前節の3月30日千葉戦は完封負け。全員が危機感を抱き、その思いを、DF実藤が「戦う姿勢を見せないと簡単には勝てない」と代弁していた。

この日は後半25分に1点を返されたが、最後まで気迫をむき出しにし、最後まで逃げきった。

ファビオ・ぺッキア新監督(45)の下、ボール支配で主導権を握り、圧倒する攻撃サッカーを目指してきた。だが開幕から前節まで、6試合で3得点と極度の決定力不足に苦しみ、この日の栃木SC戦を迎えていた。

それでも、闘争心は失っておらず「気持ちの部分は今日ぐらいをスタンダードにしないと。技術や戦術はそれから」と石津。ホーム初勝利を待ち望んだファンへ、気迫が違った。