ジュビロ磐田が、3連敗で迎えた令和初戦を白星で飾った。アウェーで浦和レッズを1-0。後半ロスタイムに相手のパスミスを奪ったFWロドリゲス(23)が決勝点を挙げ、今季2勝目を挙げた。

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終了間際に歓喜の瞬間が待っていた。後半ロスタイム、相手のパスミスに反応した磐田FWロドリゲスが加速。一瞬の隙を逃さずボールを奪うと、最後は相手GK西川との1対1を冷静に右足で決めた。待望の今季2勝目を決定づける先制点に「自分1人の力じゃない。みんなで奪った決勝ゴール」と喜びが爆発。約3500枚のチケットが完売したアウェー側スタンドのサポーターも歓喜に揺れた。

無念の再度の離脱となった仲間にささげるゴールでもあった。4月28日の前節ホーム札幌戦。戦列復帰したFW川又堅碁(29)が、右肩を脱臼。前日2日には全治6週間の診断結果が発表された。ロドリゲスは「自分も経験があるけど、復帰戦でけがをしてしまうのはショック。堅碁にささげたい」と結果で勇気づけた。

この日、負傷離脱していたDF大井健太郎(34)が戦列復帰。開幕戦以来、9戦ぶりの先発で、90分間フル出場を果たした。帰って来たゲーム主将を中心に、守備陣も4戦ぶりに完封と攻守が連動。名波浩監督(46)も「攻守ともに攻撃的にやろうと試合に入った中で、選手は90分間やり続けてくれた」と、うなずいた。

令和初戦で反撃の1歩を記したチームは、12日の次節で首位東京とアウェーで対戦。指揮官は「サポーターへのみそぎは終わっていない。ここで気持ちを切らさず、もっと勝ち点も順位も上げていきたい」と、気を引き締めた。1勝に浮かれず、次は、今季初の連勝を目指す。【前田和哉】