浦和レッズFW興梠慎三(32)が、クラブのJ1通算得点数で歴代単独トップとなる92点目を決めた。

0-0の前半42分、FW武藤のスルーパスで最終ラインの裏に抜け出し、ベガルタ仙台の日本代表GKシュミットと1対1に。冷静に動きを見極め、手前から放った柔らかく正確な右足ループシュートで、おしゃれに記録を更新した。

先月15日のサガン鳥栖戦でゴールを奪い、福田正博氏が持っていた浦和通算91得点に肩を並べていた。かねて「レジェンド福田さんの記録を塗り替えたいと頑張ってきた」と話していたミスターレッズを、2戦ぶり弾でついに抜いた。新ミスターの称号を名乗るにふさわしい1発となった。

鹿島アントラーズから加入した13年以降、仙台戦も過去13戦14発とお得意さまだっただけに、機運が高まっていたホームで、最高の形で新記録を樹立した。

試合は前半を1-0で折り返した。後半は相手の退場で数的優位になったこともあり、興梠はバランスを取る動きに専念。下がってボールを受け、途中から入ったFW杉本らとの連係で貢献した。

試合後はヒーローインタビューに登場。レッズ通算92点目に「福田さんを抜いたということで、非常にうれしく思っています。常に相手と駆け引きしていた中で(アシストの)武藤がうまく反転してくれたので、助けられた。シュートも冷静に打てたし、この1点でチームが勝てたことはうれしく思います。走っていて足がもつれる場面もありましたけど、チームメートがあそこまでつないでくれたのでね。決めるのは自分の仕事。決められて良かったと思います。自分がこうやって活躍できるのもサポーターのおかげ。本当にありがとうございます」と振り返った。