J2東京ヴェルディのMF藤本寛也(20)が、4月初旬に全体練習に合流する意向を明かした。

藤本はU-20W杯ポーランド大会では司令塔として存在感を発揮。優れたゲームメークとパスセンスで東京五輪への期待も高まっていた中、昨年8月11日の鹿児島戦で、右膝前十字靱帯(じんたい)損傷と半月板損傷で全治8カ月の大けがを負った。今季は別メニューからスタートも、順調な回復で既に部分合流し「4月頭には全体練習に合流できれば」と見通しを明かした。

ボールを使ってのトレーニングも増え「怖さもあまりない。できる動作が増えて、サッカーに対する楽しさは増して今は充実してる」と、練習できる喜びを口にする。負傷直後は、サッカーができない苦しさもありメンタル面で落ち込んだが、手術後は「起こったことは仕方がない」と切り替えリハビリに励み、欧州リーグや欧州チャンピオンズ・リーグなど、海外の試合を見て「頭」を鍛えてきた。

新型コロナウイルスの世界的流行で、スポーツイベントの先行きは不透明だが、藤本は「自分としては東京五輪があるという前提でペースを上げていければ。復帰したら調子を上げていってアピールしたい」。東京五輪世代の中盤に、頼もしい逸材が競争に加わりそうだ。