なでしこリーグ、新潟レディース(L)の新加入DF三浦紗津紀(23)は、プレー向上を図るために強豪、INAC神戸から移籍してきた。昨季はリーグ7試合(カップ戦8試合)に出場して「なでしこリーグ1部新人王」に輝いた逸材。全員がハードワークする新潟スタイルのサッカーを身につけ、プレーヤーとしてステップアップする覚悟だった。

三浦はセンターバックとして強固な理想を持っている。「うまくて、強くて、賢いセンターバック」だ。目標に向かって奮闘中だが、強化キャンプ(栃木=2月22日~1日)でも強さを試されてきた。「守備に対する強さ。激しさ。メチャメチャ個の強さを求められた」という。強さには度胸も含み、心掛けているのは強気なプレー。「自信を持つこと。ちょっとでも弱気なプレーを見せるとミスを突かれてしまう」。

早大時代はインカレ3連覇。16年のインカレでは大会MVPを獲得している。INAC神戸1年目の昨季は、なでしこリーグ1部の新人王だ。そんな三浦は「1人に頼るサッカーではなく、全員がチームのためにハードワークする」と好感を持っていた新潟Lに移籍を決めた。「読み、判断にはこだわっている」と目指す賢いセンターバックへ、新潟Lでも歩みを止めない。

実は大学卒業後に現役引退するかどうか迷っていた。ところが、17年のユニバーシアード(台北)で準優勝。優勝を逃した悔しさが、引退から続行へかじを切る分岐点になった。「まだ上がある、と知った。まだまだサッカーを知らない。世界を舞台にまたやりたい」。新潟でタイトル獲得。なでしこジャパン(日本女子代表)入りも、三浦の目標だ。【涌井幹雄】

◆三浦紗津紀(みうら・さつき)1996年(平8)6月16日生まれ、東京都出身。浦和レディースユース-早大。大学時代はインカレ3連覇(15~17年)。16年はインカレMVP。17年ユニバーシアード代表。昨季はリーグ戦7試合、カップ戦8試合出場。163センチ、53キロ。血液型A。