就任半年を迎えた清水エスパルスの山室晋也社長(60)がこのほど取材に応じ、本拠地・IAIスタジアム日本平(アイスタ)の単独での指定管理者を目指す意向を明かした。

現在は清水も参加する「トレセングループ管理運営共同事業」が21年3月末までスタジアムの指定管理者に選ばれている。清水は今はスタジアムを借りている立場で、単独での管理者に選ばれれば、ファンサービスの向上とコスト削減が可能となる。設備改修や施設内の装飾などの自由度が増すほか、試合ごとに行っていた掲示物の設置と撤収が不要になる。「自由裁量権が増える。恒久的なエスパルスを象徴する空間をつくり出し、サポーターが楽しめるスタジアム運営をしたい」と希望した。

今後は静岡市の公募に立候補し、指定管理者となった場合は21年4月から5年間が任期となる。「スタジアムはクラブ運営の根幹の部分。ファンの拡大は、収益の増加とチーム強化につながる」と話した。

そして、最大の目標である新スタジアムの建設にもつながる。山室社長は「(アイスタの)指定管理は新スタジアムへの第1歩。クラブ全体で運営のノウハウを蓄積させていきたい」と展望を語った。【古地真隆】