J3藤枝の女子チーム・ルクレMYFCが東海大静岡翔洋高を2-0で下し、2連覇を飾った。今季就任後、最初の公式戦で初タイトルを獲得した元Jリーガーの養父雄仁監督(36)は「(自身の)初タイトルよりも、この試合に勝てたことがうれしい」と笑顔。静岡県代表の座を獲得した選手たちの奮闘に目を細めた。

新戦力が輝いた。0-0の後半17分。ゴール前でパスを受けたDF渡辺愛菜(19)が、左足ループシュートを決めた。「フリーだったので利き足で浮かそうと思った。イメージ通り。先制点で貢献できて良かった」。チームは、同18分にも加点。守備陣も相手のシュートを1本に抑え、最後まで反撃を許さなかった。

渡辺は、新型コロナウイルス感染症の影響で今春入学した名古屋経済大を中退。7月から練習に参加し、先月に正式加入した。準決勝(対清水FC)でも2得点。「運動量を上げて、これからも攻守でチームに貢献したい。(翔洋戦では)ボールを失う場面も多かった。なくしていきたい」と反省も忘れなかった。

皇后杯切符を懸けた東海大会(三重)は、26日に開幕。昨年は1回戦敗退で出場を逃した。渡辺は新たな仲間とともに、チームの歴史を刻む準備を進める。【前田和哉】

◆渡辺愛菜(わたなべ・あいな)2001年(平13)7月24日、藤枝市生まれ。藤枝順心ジュニアユースを経て磐田東高。試合の時は必ず「お気に入りのヘアバンドを着ける」。好物は抹茶、梨、サーモン。得意料理はグラタン。好きなアーティストはOfficial髭男dism。

◆皇后杯東海大会 本年度の本大会出場枠は東海から5つ。昨季なでしこリーグ2部だったチャレンジリーグ所属の静岡SSUアスレジーナが東海第1代表に決定している。残り4枠を愛知、三重、岐阜を含めた4県のチームで争う。静岡県からは県代表のルクレMYFCの他、県大会免除となったチャレンジリーグ所属のJFAアカデミー福島、東海リーグ1部所属の藤枝順心高、常葉大橘高、磐田東高が出場する。