J1ベガルタ仙台に逆風が吹いている。現在13戦未勝利(4分け9敗)で17位と低迷。

前節18日のアウェー浦和戦は0-6で大敗した。さらに20日発売の週刊誌で知人女性への暴行が報じられた主力のMF道渕諒平(26)が同日付で契約解除。それでも勝ち点3を目指し、21日は仙台市内で24日のアウェー名古屋戦に向けた非公開練習を行い、その後、リーグ戦全22試合出場のMF関口訓充(34)、主将のDFシマオ・マテ(32)がオンライン取材に応じた。

大黒柱の関口が、8月8日のアウェー神戸戦以来、2カ月半ぶり勝利へ強い覚悟を示した。「しっかり一体感を持って、どんな状況でもチームとしてサポーターのために、そしてクラブのために戦いたい」。5位の名古屋は首位独走の川崎Fにリーグ戦で唯一黒星をつけ、リーグ2位の堅守を誇る難敵。まずは自分たちに矢印を向け「サッカーはミスを誘い得点するシーンが多いが、そのミスを極力減らさないといけない」。無失点で試合を進め、ワンチャンスを仕留める。

仙台は10年にJ1クラブワースト2位の14戦未勝利(5分け9敗)と苦しみ、関口は24歳で主力だった。「新聞記事で『ほぼ100%の確率で降格』みたいに出されたが、そこからはね返し残留したのが2010年だと思う。今も正直、自分たちにいい風は吹いてないが、勝ち点3を取ることでいい風に乗っていけるのかなと思います」。同年の14位から11年は4位、12年は2位とジャンプアップ。当時のように長いトンネルを抜け、躍進につなげる。

関口と並びチームの柱を担うマテは「サッカーには3つの結果しかない。自分たちは勝ち点3という結果をずっと探している。自分たちが探す勝ち点3というものを見つけたとき、次の勝ち点3を呼び込むと思う」。一丸で14試合ぶり勝利をつかみ、逆風をはね返す。【山田愛斗】