J1名古屋グランパスでクラブスペシャルフェロー、アカデミーダイレクター補佐でアカデミーのGKコーチも務める元日本代表GK、楢崎正剛氏(44)が31日までに、独自にJリーグのここまでのベストセーブを選定し、自身のインスタグラムで発表した。

引退後、日本サッカーへの恩返しの意味合いもあり、次世代のGK育成を掲げて、静かに、それでいて着々と活動を続けている。

オンラインも活用しながら、日本のGKの底上げを目指し、現役選手や指導者対象の勉強会を定期的に開催している。

そのサロンメンバーで話し合い、まさに玄人の目で、今季ここまでのベストセーブを選出したという。

「満場一致」でガンバ大阪の東口順昭の、J1第7節ヴィッセル神戸戦(ノエスタ)、後半31分のセーブを選出している。

東口は、イニエスタのスルーパスからの古橋の強烈なシュートを驚異的な反応で阻止している。まさに守護神という働きをみせたシーンだった。

加えて、楢崎氏は「僕が勝手に選んだ楢崎正剛特別賞」も発表している。

柏レイソルの中村航輔の、J1第6節浦和レッズ戦(埼玉)、前半44分のプレー。

フリーで走り込んできた関根が、がら空きのゴールに向かって放った強烈なシュートに反応し、左へ横っ跳び。最後は倒れ込みながら残した足で防いだ、神懸かり的なビッグセーブが受賞した。

もともと楢崎氏は中村を、その立ち姿や雰囲気、振る舞いも含め高く評価し期待を寄せてきた。

このワンプレーに「細かい準備がしっかり感じられるセーブが自分にとっての好セーブです。ただこれはその見方とは少し違いますが、試合の中でも絶体絶命のピンチを防いだという点で、とても貴重なセーブでした。そうした成功体験は重要で、GKとして勢いにも乗れるようなプレーです」とコメントをつけ、プロ中のプロの目で評している。