静岡県勢2校が、そろって全国切符を手にした。常葉大橘は神村学園伊賀分校(三重)に2-0で快勝し、2大会連続12度目の大舞台へ。MF榊原琴乃(1年)が、2アシストで勝利に貢献した。全国2連覇を目指す藤枝順心は帝京大可児(岐阜)に8-0で圧勝し、17大会連続17度目の全国大会(来年1月3日開幕、兵庫)出場を決めた。両校による決勝は、15日に行われる。

常葉大橘の切り込み隊長が、ピッチ上で躍動した。榊原は、前半から果敢にドリブルを仕掛け、チャンスを演出。31分に左から中へと進入し、低いクロスで先制点をアシスト。後半もスピードを緩めずボールを前に運び、同35分に左からのクロスでダメ押し点をアシストした。「1点目は中を見ず、誰かが入ってきてくれると思って入れた。2点目はカットインからのシュートを狙ったが、ゴールまで遠かったのでクロスに切り替えた」と振り返った。

持ち味のドリブルを磨くため、全体練習後に男子サッカー部員を相手に自主練習を行ってきた。その成果を、全国行きを懸けた一戦で発揮した。決勝では、県大会決勝リーグで2-2と引き分けた王者・藤枝順心と再戦。「『静岡といえば順心』と思われているので、それを塗り替えたい。そのためにも、得点してチームに貢献したい」と力を込めた。ライバルを倒すまで、加速し続ける。【河合萌彦】