Jリーグは20日にカップ戦以外の全日程が終了し、22日にJリーグアウォーズ(年間表彰式)が行われます。本家開催を前に、サッカー通として多くのメディアに出演する人気アイドルグループ日向坂46の影山優佳(19)に自身が選ぶ「影山アウォーズ」として最優秀選手などを発表してもらいました。今季再開前の7月に聞いた順位予想も含め、コロナ禍の今季を振り返ります。【取材・構成=松尾幸之介、横山慧】

   ◇   ◇   ◇

お久しぶりです。影山優佳です。今季開幕前の7月以来ですね。今回は私が選ぶ「影山アウォーズ」ということで、今季を振り返らせていただきます!最優秀選手には、川崎Fの三笘薫選手を選びました。得点王のオルンガ選手(柏)と迷いましたが、三笘選手はプロ1年目ながら「ルーキーなのにすごい」という範囲を超えて、優勝したチームの中でも主力として結果とともに抜きんでていました。

川崎Fはどの選手もすごくて、1人に頼っている感じではないですが、三笘選手は決定力が高くて、足元のボールの置き所にも工夫を感じます。相手の重心をブレさせるようなドリブルやシュート力もあり、守備でもしっかり走っているので、文句のつけようがない印象です。筑波大時代から輝いていましたが、プレースタイルは変わらず、より得点への貪欲さがパワーアップしているんじゃないかと思います。

最優秀監督も川崎Fから鬼木達監督を選ばせていただきます。狭いエリアでの崩しなど前任の風間監督時代の風味は残しつつ、サイド攻撃や最終ラインの位置など、細かい部分を修正して攻守両面で良い部分だけを伸ばしていけたのはすごいと思います。セレッソ大阪のロティーナ監督の戦術も印象的でしたが、ある程度戦術の固まったチームを崩して成長させるのは一からチームを作るより難しいんじゃないかなと思いました。 選手起用を見ても、例えば三笘選手は途中出場が多かったですが、だからこそ毎試合出場できたところはあったと思います。選手の特性に合った戦術の立て方をされているんじゃないかなと感じました。今の川崎Fは年齢層のバランスも良く、どのポジションでも定位置争いが起きています。今後もしばらく強さは継続するんじゃないかなと思いますし、過密日程や交代枠の増加など、今季各クラブが対応を迫られた部分にうまく対応した結果が出たのかなと思います。

ベストゴールは第12節の浦和レッズ対ヴィッセル神戸戦の浦和DFトーマス・デン選手のミドルシュートです。FKのこぼれ球をペナルティーエリア外からダイレクトで決めるのですが、前に選手が10人以上いる中でショートバウンドするボールを低弾道に抑えて右足でゴール右上隅に決める技術の高さ、ボールの速さもすごくて見た瞬間に驚いて言葉が出ませんでした。そのあと側転からバク宙をしたゴールパフォーマンスもすごかったですよね。

7月に8位までの順位を予想させていただきましたが、結果を見るとC大阪の上位予想や、柏、広島の並びが当たっていたり、ニアピン賞はもらえるんじゃないでしょうか?(笑い)。個人的にはホッとしましたし、うれしかったです。

今季はコロナ禍での開催となりましたが、来季以降はクラブとサポーターやファンの方々の交流機会がより増えることを願っています。試合中のプレーについて語ったり、双方向で交流できるような場面があればいいなと個人的にも思いますし、サッカー界全体でもそう思います。私もこれからももっとサッカーについて発信していきたいですし、選手とファンの方の間に立つような役割をしていきたいなと思いました。

アイドルとしてはクリスマスイブの24日に生配信ライブがあります。日向坂46の独特の世界観、配信だからこそできる演出もあるので、ぜひそちらも見ていただけるとうれしいです!

◆影山優佳(かげやま・ゆうか)2001年(平13)5月8日、東京都生まれ。5歳ごろから小学6年まで地元サッカークラブに所属し、中学はバドミントン、高校では女子フットサル部。中学3年だった16年5月に欅坂46のアンダーグループとして発足した、けやき坂46(のちの日向坂46)のオーディションに合格。18年6月から学業のため一時活動休止を発表。20年5月26日から約2年ぶりに活動再開。サッカー4級審判員の資格も持つ。身長156センチ。O型。