J1デビュー戦で強運以上の実力を見せた。16日に22歳の誕生日を迎える関学大4年のFW山見大登が、来季入団するG大阪で特別指定でデビュー。後半31分に途中出場し、わずか6分後にドリブルで抜けだし、利き足ではない左足で巻きながらの決勝点を挙げた。

「とてもうれしかった。昔から応援していたチームで、大学生のうちから貢献できてよかった」と山見が喜べば、同じ関学大卒で2学年上のMF山本は「大学レベルでは手の付けられない選手」と絶賛した。

大学や高校に所属しながらJリーグの公式戦に出場できる特別指定制度。3日に登録され、松波監督が「スピードがあり、押し込まれた中で背後に抜けだせる」とベンチ入りを決断。3年前の天皇杯2回戦でG大阪から金星を挙げる決勝弾を奪った男は、またもド派手な活躍をした。

大阪・豊中市生まれで幼少期からG大阪のファンだった。「小さい頃から見ていたG大阪は得点力があって攻撃的。自分の特長を生かしていければ」。新たなヒーローが誕生した。

◆山見大登(やまみ・ひろと)1999年(平11)8月16日、大阪・豊中市生まれ。東京五輪代表FW林大地と同じ千里ひじりSC出身で、千里丘FC、豊中8中、大院大高を経て関学大へ。大学3年の20年12月に22年度G大阪入団が内定。50メートル6秒の俊足。165センチ、61キロ。