子どもたちのあこがれの職業の1つでもあるプロサッカー選手。試合ではピッチで迫力あるプレー見せ、サポーターの心をつかむ。そんな一流選手たちは、どんな1日を過ごしているの? 練習以外の時間はなにをしているの? そんな素朴な疑問を、J1のFC東京の選手たちへぶつけた。「Jリーガーの1日」と題して、選手たちの日常を追った。第12回はFW田川亨介(22)。

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FW田川は練習以外に週1回または2回、パーソナルトレーニングを受けている。練習を終えるとクラブハウスからそのままジムに向かい、帰宅するのは日が暮れてから。ゴール前で勝負するスピードタイプのストライカーは「動きのキレを出すための練習」と、ゴールという自身の仕事に直結させるために自己研さんを積んでいる。

ジムに行かない日に関しては「自由に過ごせる時間は長いと思う」と率直に語った。とはいえ、次の日にはまた高強度の練習が待っている。「時間があっても、疲れるようなことはできない。疲労をどれだけ持ち越さないか、常に次の日のためにということを考えている」と、自由でありながらも自律が求められるとした。午後2時から3時の間には帰宅できるが犬の散歩をして自身のリカバリーにするなど工夫しているという。

オフなどで時間があるときは、屋外で炭火を使ってバーベキューをすることもある。長崎・諫早市出身で、幼少期には自宅の庭などでよくバーベキューをしていた。都内では簡単にはできないが、場所を見つけて気分転換をするという。「趣味でゴルフをしたり、家で(テレビゲームの)マリオカートとかをやったりすることもある」と、22歳らしい一面も見せた。

コロナ禍により外出自粛となった期間には、1人暮らしで自炊にも取り組んだ。「慣れていなくて効率も悪くて大変だった」と明かす田川は9月29日に入籍を発表。現在では夫人が食事に関しては管理してくれているという。よりサッカーに集中できる環境で、さらなる飛躍を目指す。【岡崎悠利】

◆田川亨介(たがわ・きょうすけ)1999年(平11)2月11日、長崎県諫早市出身。ポジションはFW。鳥栖の下部組織から17年にトップチーム昇格。3月の川崎F戦でプロデビューし、4月の新潟戦でJ初ゴール。同年5月には東京五輪世代のU-20W杯韓国大会に飛び級で選出。19年に東京に移籍。同年12月には東アジアE-1選手権でA代表デビュー。182センチ、72キロ。