全国高校サッカー選手権静岡県大会1次トーナメント(T)4回戦9試合が23日に行われる。勝者が31日開幕の決勝Tに進み、計16チームで頂点を争う。

創部初の決勝T進出を目指す新居は、第3シードの浜名と対戦する。村松太介(たいすけ)監督(33)のもとで急成長したイレブンが下克上を狙う。

ノーシードの新居が快進撃を続けている。昨年まで4年連続で1次T初戦敗退だったが、今大会初戦から東部勢を3連破。次戦は、昨年ベスト8の浜名に挑む。DF滝啓太主将(3年)は「格上だけれど、自分たちも積み上げてきたものがある」。同じ西部勢の強豪相手にも真っ向勝負を挑む構えだ。

今年で就任4年目を迎えた村松監督は、名門藤枝東のOB。J2磐田MF山田大記(32)と同期で、正GKとして活躍した。「僕の高校時代の経験を少しでも伝えられればと思っている」。練習では基礎を徹底。時には1週間、ボールを使わずにフィジカルトレーニングだけを行うなど厳しいメニューも課してきた。

ピッチ内では「考えるサッカー」をテーマに掲げている。「ピッチで最後に判断するのは選手。そこが大事だと思う」。選手の意識も変化し、練習では課題克服に向けて話し合う機会も増えたという。滝は「監督は的確な指示を出してくれる。頭を使うことで整理されたことは多い」。戦い方のベースは相手よりも走り、気持ちで負けないこと。新居が、熱血漢とともに一丸となって勝利を目指す。【神谷亮磨】